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アメリカの墓地
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     『アメリカ文化 55のキーワード』ミネルヴァ書房(2013.11)


   第6章自然と風景の、47「テーマパーク」と、コラム6「記念碑、墓碑銘--歴史は石に刻まれる」を執筆しました。


                                                                   
     
共 著  明石紀雄監修『新時代アメリカ社会を知るための60章』明石書店(2013.6)


   2009年に出版した『21世紀アメリカ社会を知るための67章』が最新の内容で『新時代アメリカ社会を知るための60章』として今年6月に出版されました。私は、今アメリカ社会で急上昇している火葬率と、ニューヨーク在外研究中に体験した10年目のグラウンド・ゼロの様子について書きました。


                                                                   
 
    
野田研一編『<風景>のアメリカ文化学』ミネルヴァ書房(2011.4)
    

   a墓地の研究をしていてずっと気になっていることがありました。早すぎる埋葬(buried alive) など、死や墓地(埋葬)に関わる小説を数多く書いたアメリカ人作家、エドガー・アラン・ポーが、墓地・葬儀史の観点から研究されることがなかったことです。ポーが活躍していた時代、墓地が大ブームであったことなどが忘れられています。墓地史の文脈の中でポーの作品を読んでみると、さらに多面的なポーを発見することができます。そのような試みの一つとして、本書に寄せた論文ではポーの「アルンハイムの地所」を取り上げ、世界一幸福な男が造った大庭園が、なぜ葬式のような陰気な雰囲気に包まれているのか解明してみました。
 この小説は、墓地のガイドブックからヒントを得たのではないかとずっと考えてきたのですが、フィラデルフィアの歴史資料館やポー資料館で確認した結果、面白い発見がありました。
 もうひとつ、この論文を書いていて思いついたことは、アルンハイムの地所から陰気な雰囲気を取ったらどうなるのだろうかという実験です。この結果には私自身とても驚きました。ぜひ、読んでみてください。本書は、アメリカの風景を斬新な視点で切り取ったとても興味深い内容になっています。
 

    第9章死者のいない墓園―ローレル・ヒルと「アルンハイムの地所」
    1.死者のいない募園の風景―—ポーの「アルンハイムの地所」
    (1)ヒューネラルな雰囲気
    (2)ポーと田園墓地
    (3)アルンハイムと田園墓地との類似性
    (4)募園のガイドブックを参考に?
    2.「プレジャー・ガーデン」となった募園―—ローレル・ヒル
    (1)ローレル・ヒルの風景
    (2)メランコリーから明るい風景へ
    3.「無用な」モノを保存する「キャスケット」と「キャビネット」
    ―—田園墓地と歴史協会との類似性―—
    (1)死者に敬意を払いつつ無視している?
    (2)過去、歴史を葬り去る方法
    (3)写真と髪の毛は朽ちない過去と肉体のシンボル
    4.再びポーの「アルンハイムの地所」―—死者のいない募園の行き着く先は?
    (1)明るいアルンハイム
    (2)アルンハイムはディズニーランド
    (3)スプリング・グローヴ・セメタリー
    (4)死者が隠れたディズニーランド

                                                                   
 

 
 


    
『人はなぜ移動するのか—移動と定住の文化誌』彩流社(2011.4)
    

   専修大学人文科学研究所40周年記念特別共同研究が、『人はなぜ移動するのか ——移動と定住の文化誌』(彩流社)となって3月末に出版されます。その6章を担当しました。
 今回は、視点を宇宙にまで延ばして、宇宙時代の移動と定住について書きました。昨年は、山崎直子宇宙飛行士の活躍や小惑星探査機「はやぶさ」の帰還など、日本人の意識もいっきに宇宙に向けられるようになりました。JTBでは、宇宙旅行のHPもあり、いよいよ宇宙旅行が現実のものとなりつつあります。アメリカでは、昨年夏出版されたメアリ・ローチのPacking for Mars: The Curious Science of Life in the Voidがベスト・セラーになっています。私は以前からアメリカがいつのまにか、島になってしまったことに関心をもっていましたが、本論では、島のアメリカ(America as an island)をキーワードに、どのような経緯でそのようなイメージが形成されたのかの歴史的にたどってみました。すると、アメリカどころか、世界までもが「島」としてとらえられ始め、20世紀後半ともなると、地球すら「島」となることが分かったのです。「グローバリゼーション時代の移動と定住」というテーマを与えられ、これまで考えてきた「島のアメリカ」と結びつけて考えたら、意外と面白い結果が得られました。宇宙に思いを馳せて見ようと言う方はぜひ、読んでみてください。
 

    第6章 宇宙時代の移動と定住——地球は島である

    はじめに
    1. 島のイギリスから大陸アメリカへ
    2. 全米知事大会におけるエドワード・R・マローの「島としてのアメリカ」演説、1948年
    3. 全米知事大会における講演者ドロシー・トンプソンの縮小する世界の認識
    4. ロナルド・レーガン大統領候補受諾演説—自由の島アメリカ
    5. レーガンのグレナダ介入発言—世界は自由を求める小さな島の集合体
    6. レーガンの告別の辞ー自由の島再び
    7. H・J・マッキンダーの『デモクラシーの理想と現実』ー世界の島化
    8. カナダ人鉄道技師サンドフォード・フレミングー標準化される地球
    9. 「大地」から「世界」そして「地球」へ
    10. 宇宙への移動と定住ー地球は島である
    おわりに

                                                                   

 


翻 訳  D・G・ファウスト(著)
     『戦死とアメリカ 南北戦争62万人の「死」の意味』

     彩流社(2010.9.)


     読売新聞書評(片山杜秀先生) New
     日経新聞書評(本間長世先生) New
   
    目次
    日本語版序文
    序
    第一章 死ぬこと――「己の命を捧げる」
    第二章 殺すこと――「よりつらい勇気」
    第三章 埋葬すること――「死者をケアする新たな経験」
    第四章 名前をつけること――「無名という意味ある言葉」
    第五章 実感すること――民間人の喪の務め
    第六章 信じることと疑うこと――「この大量殺戮にはどのような意味があるのか?」
    第七章 説明すること――「死者に対するわれわれの責任」
    第八章 数を数えること――「何人? 何人?」
    エピローグ――生き残ること
    注
    訳者あとがき
    索引
   米国史上最大の戦死者をだした南北戦争。南部人も北部人も、いかに死を迎えるべきか、戦争の現実を直視することを余儀なくされ、同時に国家と文化を再定義することになった。死への対処は米国人の基本的な仕事となった。

ドルー・ギルピン・ファウスト(DREW GILPIN FAUST )
 ハーバード大学 第28代 学長(女性では初)。1947年NY生まれ。
歴史学者。1964年、ブリンマー大学卒業。1975年、ペンシルベニア大学でPh.D.取得。同年、ペンシルベニア大学助教授となる。その後も研究と教育を重ね教授に昇進。南北戦争以前および南北戦争の時期におけるアメリカ南部史の専門家として、また南北戦争期間中における女性の役割の変化について新たな見解を展開。2001年、ラドクリフ大学研究所所長就任。ブリンマー大学やアンドリュー・メロン財団などの理事やグッゲンハイム財団の教育顧問会議の委員も務めている。
 
    
    正誤表
                                                                   


  


翻 訳   
デイヴィッド・C. ミラー (著)
     『ダーク・エデン―19世紀アメリカ文化のなかの沼地』

      彩流社 (2009.10)


      週間読書人』の書評(2010/2/5)(PDF)

    目次
    第1部 変化の母体
        ディズマル・スワンプの湖―ポート・クレヨンの内なる旅路
        とらえどころのないエデン―ヴィクトリア朝時代中期の沼地への反応
        ヴィクトリア朝時代中期の文化的価値観と「超」道徳的風景―ウィリアム・ギルモ
        ア・シムズとハリエット・ビーチャー・ストウの沼地のイメージ
    第2部 崩壊の現象学
        熱帯地方のフレデリック・チャーチ
        ジャングルへの侵入
        ビジョンの喪失―文化的遺産
        ビジョンの喪失―イメージの挑戦
        感染と想像力―沼地と大気のアナロジー
    第3部 死と再生の循環
        没入と再生―エマソンとソロー
        荒れ地との一体感―マーチン・J・ヒードとフレデリック・G・タッカーマン
        宗教、科学、自然―シドニー・ラニエとラフカディオ・ハーン
        キャサリン・アン・ポーターのジャングルとモダニストの作風
        付録 デイヴィッド・ワゴナー「湿地を歩く」

                                                                     

   共 著   『都市空間の再構成』 (専修大学社会科学研究所社会科学研究叢書)
      専修大学出版局 (2007.04)


       第7章「ガーデン・シティ再考――アングロ・サクソン文化における楽園都市探究の系譜」
       pp.195-258
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(抜粋版PDF) Click

   序
   第1節 ハワードのガーデン・シティ再考
        「ガーデン」と「シティ」の意味
        「ガーデン」は「楽園」である
        「シティ」もまた「楽園」である
        「都市」と「田舎」の結婚
        都市の「壁」は水平に倒された
        「ガーデン」の中心を飾るのはほかならぬ噴水
        町の中心を飾るもうひとうのシンボル、水晶宮の意味
        ガーデン・シティのなかのアメリカ――ニューヨークとシカゴ
   第2節 アメリカの地上楽園またはガーデン・シティの系譜
        ハワードが体験したアメリカ
        移住の地ネブラスカは、アメリカ大砂漠
        ネブラスカに地上楽園計画
        火星ユートピアの「都市」も「田舎」もない世界
        火星ユートピアの墓地
        カンザスの「ガーデン・シティ」
        「砂漠」のオアシスに世界のプール
        「ガーデン・シティ」シカゴ
        シカゴの都市整備
        ボタニカル・ガーデンとしてのブールヴァール
        アメリカ合衆国におけるガーデン・シティの系譜
        おわりに

                                                                                         

   共 著   英米文化学会編 
     『アメリカ1920年代―ローリング・トウェンティーズの光と影』

     金星堂 (2004.07)

     
     第Ⅱ章3「葬儀文化の変遷――アメリカン・ウェイ・オブ・デスの出現」pp. 76-88
     はじめに
     1.  死の陰を払拭したフォレスト・ローン
     2.  田園墓地からメモリアル・パークへ
     3.  思い出の園(ガーデン・オブ・メモリー)としての墓地
     おわりに
  マイケル・ジャクソンの葬儀を読み解くヒント
  マイケル・ジャクソンの葬儀が行われたロサンゼルスのフォレスト・ローン・メモリアル・パークは、メモリアル・パーク型霊園のモデルを築いた墓地史上重要な霊園です。ディズニーランドに先駆けて霊園をテーマパーク化した墓地でもあります。また、イギリスの作家イーヴリン・ウォーの『The Loved One』(『囁きの霊園(ブラック・ユーモア選集 第2巻)』 吉田誠一訳 早川書房)のモデルともなり、死すら消費の対象とするアメリカ文化が批判されました。フォレスト・ローンでは、墓石も見当たらず、公園のような景観で、死をタブー視する死生観の頂点を極めた霊園といえます。フィレスト・ローンの詳しい内容は本書の第Ⅱ章3「葬儀文化の変遷――アメリカン・ウェイ・オブ・デスの出現」をご覧ください。
 
                                                                                             

   共 著   明石 紀雄監修『21世紀アメリカ社会を知るための67章』
     
明石書店 (2002.9.12)


     第59章「現代墓地事情――田園墓地からメモリアル・パークまで」
     第60章「今日のアメリカ人の死生観――個人の死の賞揚の時代」





                                                                                               
  アメリカ田園墓地の研究









単 著   『アメリカ田園墓地の研究―生と死の景観論』
      玉川大学出版部 (2000.11)


     目次
     第1章 一九世紀アメリカの死の賞揚
     第2章 田園墓地の誕生
     第3章 マウント・オーバーン霊園
     第4章 アメリカの「聖地」の創造
     第5章 文化施設としての田園墓地
     終章







                                            
  自然と文化
翻 訳   バーバラ ノヴァック (著) 
     『自然と文化―アメリカの風景と絵画1825‐1875』
     
玉川大学出版部(2000.09)

    
     目次
     1 序章―ナショナリストの庭と聖書
     2 グランド・オペラと神の声
     3 音と沈黙―崇高の概念の変遷
     4 地質学的年表―岩石
     5 気象学的ビジョン―雲
     6 有機的な前景―植物
     7 原始のビジョン―探検
     8 人間の痕跡―斧、汽車、人物
     9 アルカディア再訪―イタリアのアメリカ人
     10 アメリカとヨーロッパ―その影響と類似性