スタジオジブリ研究 アニメーション研究


1   1994.12.17 東海近代文学会 愛知芸術創造センター
『イーハトーヴ童話 注文の多い料理店』を読む
【要旨】現在、児童文学と認識されている「注文の多い料理店」は、執筆当時の時代を射程に入れると、シベリア出兵やロシア革命などの社会的現象を意識して書いていた部分が認められる。
2  1995.06.24 日本近代文学会北陸支部 石川近代文学館
聞こえない音を聴くー『グスコーブドリの伝記』と標準語運動
【要旨】賢治の自伝のように読まれてきた童話「グスコーブドリの伝記」は、学校教育で推進されていた標準語教育運動との関わりを持つ。
3  1996.06.02 室生犀星学会 石川近代文学館
犀星の童話と同時代
【要旨】室生犀星の童話「続 鮎吉 船吉 春吉」の登場人物の力の構図が、当時の綴方教師弾圧事件という社会的背景と一致していることを指摘。作家の「国家」への抵抗と参与のありようを見る。
4  1996.07.13 東海近代文学会 愛知芸術創造センター
「どんぐりと山猫」と棒引き仮名遣い
【要旨】宮沢賢治の童話「どんぐりと山猫」に登場する「おかしな葉書」の文章に着目して、その「おかしさ」と宮沢賢治が小学校時に受けた作文教育との関連性について検証。
5  1996.12.07 日本近代文学会北陸支部 福井研修センター
『風の又三郎』とコロニアリズムー『風野又三郎』と『風の又三郎』、そして戦時期の受容
【要旨】「風の又三郎」における賢治の改稿の後を辿り、それが各執筆時におけるコロニアリズムと深く関連していることを発表。
6  1997.11.14 国際日本文学研究集会 国文学資料館 ※シンポジウムパネリスト
風の又三郎における<重ね書き>ーー昭和15年日活映画の受容に着目して
【要旨】宮沢賢治が広く人々に知られる契機となった日活映画をとりあげ、その幅広い受容と映画の脚色が、いっそう"風の又三郎"の世界を前面に押し出した点について発表。
7  1998.06.07 室生犀星学会 石川近代文学館
立身出世と文学ー『性に目覚める頃』
【要旨】室生犀星の"性の目覚め"の話は、少年が立身出世する物語として見直すことができることを同時代の少年投稿雑誌の記事を取り上げながら検討した。
8  1998.07.05 日本文学協会 近畿大学
教室に『ノルウェイの森』は…?
【要旨】国語科教科書に取り上げられた『ノルウェイの森』について教材としての価値や社会的出来事となった<村上春樹現象>の受容との関連性について発表。
9  1998.12.12 名古屋大学国語国文学会 名古屋大学
草の根の"文学"運動ーー戦時期を中心に
【要旨】綴方教育運動と映画教育運動を取り上げ、ともに"文学"運動と密に関わっていることに着目。研究史上の<空白>に相当する戦時期について、研究を進展させる重要性を提言しながら、両運動が、草の根レヴェルにおいて全国的組織となっていたことや、国民学校教育との接点等について図説資料、映画資料を含めながら発表。
10  2000.09.09 日本近代文学会東海支部 中小企業センター
『路傍の石』と立身出世
【要旨】児童文学の位置を検証するケース・スタディ。作者の改稿や文部省の教化映画の第一作としての映画化、さらに「主婦の友」とのメディア・ミックスのありようを辿る。反響を得た映画版には原作にはない立身出世の基準のゆらぎが見受けられ、吾一少年は、大人の夢を実現するのにうってつけの主人公像として具現化されていた。
11  2000.10.16 ASLE-JAPAN全国大会 京都教育文化センター ※シンポジウムパネリスト
「となりのトトロ」と「ポラーノの広場」ーー日本近代文学と里山
【要旨】宮崎駿のアニメーションとして広く知られている「となりのトトロ」「もののけ姫」「風の谷のナウシカ」等を取り上げながら、宮沢賢治の童話との接点に触れ、さらに環境文学としての有効性の是非について発表。
12  2001.12.02 宮沢賢治学会冬季セミナー 宮沢賢治イーハトーブセンター ※シンポジウムパネリスト
盛岡宮沢賢治の会ー岩手日報の報道記事から
【要旨】シンポジウム「宮沢賢治初期受容の再検討」において、賢治没後以降の盛岡賢治の会に関する「岩手日報」の報道記事を検証し、地域に密着した偉人の顕彰と"局地内交流"のありようについて発表。
13  2002.09.01/8/22/29 文学講座 赤穂市立図書館 ※講師
宮沢賢治と日本文化
【要旨】「グスコーブドリの伝記」、賢治に憧れた読書少年、風の又三郎、宮崎駿の観点から、日本文化の原風景を探った講演。
14  2002.10.26 日本児童文学学会40周年記念シンポジウム 明星大学 ※シンポジウムパネリスト
賢治DNAーージブリ映画の隆盛
【要旨】宮崎駿・高畑勲などのスタジオ・ジブリ制作の映画に賢治の作品がいかに引用されているか分析し、さらに引用による作品の変貌から、現代社会の文化のかたちを探る。
15  2003.07.10 第31回「子ども学」講演会 甲南女子大学 ※プレゼンター
物語の中の子どもたち
【要旨】日本のアニメーション「アルプスの少女ハイジ」は子どもの心の<解放>をどう現したのか、物語の中の「子ども」をめぐって、知られざるイメージの原点を掘り起こす。
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 2003.07.26 朝日カルチャーセンター公開特別講座 名古屋市朝日ホール ※講演
宮沢賢治とクラシック音楽
【要旨】クラシック音楽の観点から宮沢賢治やその作品を紹介。チェロの演奏、ピアノ伴奏とともに行なう。
17  2003.08.05 神戸らんぷミュージアムセミナー 神戸らんぷミュージアム
銀河をめぐる旅ー宮沢賢治の童話から
【要旨】宮沢賢治「銀河鉄道の夜」をめぐって講演。
18  2004.02.29 神戸ポスト・グローバル研究会主催シンポジウム 神戸大学 ※シンポジウムパネリスト
文学・ジェンダー・<新しい女>について
【要旨】『青鞜』に数多く登場する<女教師>に注目し、自然主義作家や教育界の言説、さらには『白樺』『女学世界』等の雑誌メディアの言説と比較しながら同時代のジェンダー編制との関わりを論じる。
19  2004.08.24 物語研究会大会シンポジウム"子" 大阪厚生年金会館ウェルシティ大阪 ※シンポジウムパネリスト
アニメーション・メディアと子どもについての想像力
【要旨】手塚治虫『鉄腕アトム』とS・スピルバーグ『A.I.』を題材に、テレビアニメの王道であるロボットと子どもについての想像力についての関係を論じる。
20  2004.09.11 日本近代文学会東海支部シンポジウム 中京大学 ※シンポジウムパネリスト
アニメーション教育の射程
【要旨】文学部におけるアニメーション導入の現状、アニメーション教育の問題点と展望を探る。
21  2004.10.29 教育講演会 愛知県知多市立新田小学校 ※講演
子どもに伝えたいアニメーションの魅力
【要旨】商業ベースにのらないアートアニメーション作品を、岡本忠成を中心にして講演。
22  2004.11.20 中京大学国語国文学会 中京大学 ※講演
アニメーションの様々な挑戦
【要旨】アートアニメーション作品を中心に、カメラレスアニメーション、カラーフィルムやドローイングアニメーション、「アニメーション三人の会」などの活躍を述べ、アニメーションの可能性を探る。
23  2004.12.08 神戸大学 児童発達研究セミナー 神戸大学 ※講演
宮崎駿のアニメーションとその源流
【要旨】宮崎駿のアニメーションにみえる独自性と海外アニメーションからの影響関係を『天空の城ラピュタ』を題材として述べる。ポール・グリモー、カレル・ゼマンらの作品と宮崎アニメの冒険活劇の比較など。
24  2004.12.09 総合学習講演会 兵庫県立三田祥雲館高等学校 ※講演
宮崎アニメの"らしさ"について
【要旨】宮崎駿のアニメーション作品の特徴を、高校生を対象にわかりやすく解説。
25  2005.05.29 日本近代文学会春季大会シンポジウム 北海学園大学 ※シンポジウムパネリスト
インターディシプリンのアニメーション教育・研究
【要旨】日本近代文学研究者の、アニメーション教育・研究の可能性について、自らの授業実践を紹介しながら論じる。
26  2006.06.14 東海大学湘南公開セミナー講演会 東海大学 ※講演
スタジオジブリのアニメーションに隠れたメッセージ
【要旨】『ハウルの動く城』を中心に、アニメーション作品と戦争の関わりについて論じ、同作品の"破綻"を宮崎駿の戦争の記憶と結びつける。
27  2006.12.02 朝日カルチャーセンター公開講座 朝日カルチャーセンター川西 ※講師
宮沢賢治とスタジオジブリー和製ファンタジーの世界
【要旨】故郷への郷愁が和製ファンタジーの世界を貫く特徴と指摘し、宮崎駿と宮沢賢治の共通性を説く。
28  2008.03.23 日本近代文学会東海支部シンポジウム 愛知淑徳大学 (基調講演 落合恵子氏) ※シンポジウム司会・パネリスト発表
<介護小説>は何を描いてきたのか
【要旨】"嫁"が舅の介護を通して「自力本願」という強い規範性に捕らわれてゆく有吉佐和子『恍惚の人』の他、佐江衆一『黄落』をとりあげ、高齢者介護にまつわるジェンダー的諸問題を視野に入れて発表。
29  2008.05.10 昭和文学会第42回研究集会、第12回中原中也の会研究集会(共催) 駒沢女子大学 ※シンポジウムパネリスト
中原中也への新たなまなざし
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 2008.12.06 朝日・大学パートナーズシンポジウム 大阪ビジネスパーク円形ホール ※パネルディスカッション出演
アニメ文化とともに育つ子どもたちー日本のアニメはどこへゆくのか
31  2011.03.12 第1回研究会 北海道大学東京オフィス
1950年代日本<文学ー映画>相関研究会
32  2011.04.16 韓国日語日本文学会国際シンポジウム「人間と自然の共生ー環境・言語・地域から見た日本文化ー」 韓国 江原大学校 ※シンポジウム招聘
「崖の上のポニョ」の地政学
33  2011.07.30 第2回研究会 北海道大学
1950年代日本<文学ー映画>相関研究会