この本の表題「ファジィ論理のほとんど全て」はファジィ的で、少し異色な感じがするように思われる1 。しかし、考えてみると、この表題はあいまいであるが正確である。すべての部分が網羅しているつもりであるが、漏れていたら「ごめんなさい」という正直な気持ちと同時に、十分に調べてあるつもりだが、ちょっとダメな部分もあるかもしれない、人間が調べることですから、というような雰囲気を醸し出している。絶妙な表題であるように思われる。どのような本でも「全て」を名乗った場合、いくら完全に調べてあっても、新しい研究成果が出た瞬間に正しくなくなってしまう。それに、そもそも本当に「すべて」であるとは、最初から誰も思っていない2。
この本は中島先生がお書きになった 2001 年 8 月の『t-ノルムの全て』(!!) および2006 年 9 月の『あいまいさの系譜』に続くもので、 (とりあえずの) 三部作の最後 を飾るものと思われる。私が序文を書くようになった経緯は中島先生の「自序」に よると、『あいまいさの系譜』のいちゃもんが効を奏したらしい。中島先生は「富山大学の中島先生」というイメージが強いが3、私のなかではさらにそれ以前の和歌山県立医科大学の中島先生というイメージも残っていて、数学的な視点でファジィを切り裂く、というよりはやさしく撫でまわす先輩という印象を持っていた。私自身も「あいまいさ」と言語や思考との関係がどうなっているかに興味があったので、『あいまいさの系譜』を見た時には、すぐに購入にして熟読した覚えがある。また、「数学」の中島先生と『あいまいさの系譜』の中島先生のミスマッチにも少し興味をもった。
さて、最後に、本書を出版された中島先生には次のことをお願いしたい。まずは、「自序」に書かれているように「論理学事典・辞典」の完成を是非ともお願いしたい。さらに、こちらの方が簡単だと思われるが、次の改訂時に不正確な表題である『t-ノルムの全て』を正確な『t-ノルムのほぼ全て』に変更し、『あいまいさの系譜』 を『あいまいさの系譜のほぼすべて』に変更し(こちらは増補が必要かもしれない)、「ほぼ全て」3 部作として完成させ、広く宣伝して頂きたいと切に願っている。そして、中島先生の今後のさらなる活躍を期待しています。
2015 年 5 月 27 日わたしがそもそもファジィ論理に興味をもつようになった(直接の)きっかけは,ある国際会議で,トロント大学(当時)の TuArksen 教授から「t-ノルムに基づくファジィ論理についてどう考えるか.」という質問を受けたことにあった.この時点で,わたしは質問に答えるだけの知識をもっていなかった.
質問には 2 つのキーワードがあった,つまり「t-ノルム」と「ファジィ論理」である.まあ,いっちょ調べて見ようか,と軽い気持ちで決心した.軽い気持ちで始めたが,実際に文献を渉猟し始めたら,底なし沼に足を踏み入れたようなものだった.
前者,すなわち「t-ノルム」については,2001 年に『t-ノルムの全て』[234] とし て上梓にいたった.当然,次は「ファジィ論理」のはずだったが,ついつい,あいまいさ vagueness に寄り道をした.ザデー先生やらゴーグエンの論文に引用されていたからでもあった.ほんの 2,3ヵ月のつもりだったが,意外に時間がかかり,5 年の歳月を要した.書としてまとまったのは 2006 年のことだった.
この時点で,わたしに残されている時間は決して多くないという感じをもっていた.わたしはいつも - 当然いまも -,この心身状態がつづけば,5 年後も何とか 生きているだろう,その先はわからぬ,と思いつつ生きているからである.といいながらも,すでに 9 年を経過した.
t-ノルムの文献と平行して集めはじめたファジィ論理に関する文献もいつしか 300篇を超えていた.『t-ノルムの全て』が終わったあと,ざっと目を通したので,ファジィ論理に関する蓄積はある程度できていた.とはいうものの,肝心のファジィ論理とは何か- が,どうにもとらえきれていなかった.
そこへもってきて,5 年の空白期間である.ある程度できあがっていた頭のなかの配線はバラバラになるし,新たな文献(その増大ぶりはものすごいものである) の探索も停止したままである.そうした空白をなだめすかし,配線を修復しながら, 新たな一歩を踏み出した.
それから約 10 年,ようやく何とか形が見えてきた.三部作4の最後の 1 冊として, たぶんわたしの最後の著作として,本書を世に問おうと思う.本書の書名は菊池浩明さんの啓示による5 .
本書は 6 部からなる.第Ⅰ部「ファジィ論理までの道」は論理学全般について解 説した.第Ⅱ部「ファジィ論理」が本書の核である.第Ⅲ部は「論理代数」,第Ⅳ 部は「含意」 - この 2 つの論題は一般論理とファジィ論理にまたがるので,一括 して紹介するのがよいと思った - ,第Ⅴ部は「ファジィ推論法の基礎」を,第Ⅵ 部として「資料篇」を収録する.なお当初は「論理学小辞典」を予定していたが,割愛した.別の機会(もしあれば)にゆずろうと思う.
最後に,わたしがこれまでやってこれたのは多くの方々のお力添えがあった.本書を捧げて感謝のしるしとしたい.
まずは大阪大学の西田研究室,御大の西田俊夫先生6 ,そして竹田英二さん7 ,田 吉男さん,石井博昭さん8,同研究室で博士の学位をとられた元自衛隊の田原明彦さん,その他研究室の面々.大阪大学基礎工学部の稲垣宣生さん9.
三恵社を教えていただき,いろいろお世話になった小田哲久さん,ソフトサイエ ンス部会でご厄介になった高萩栄一郎さん,本書の書名をつけてくれた菊池浩明さん,その他諸々の方々.さらに三恵社の方々.
柳瀬氏の書『現代物理学と新しい世界像』[397] を教えてくれた弟,中島義之.同 書はわたしのファジィ研究の転換点になった.妻・須美子に,娘・真紀10 ,もう 1 人の娘の有紀と婿殿・今出川貴寛と 3 人の孫たち・千都と寛太と慶太に捧げる.
今は亡き両親,中島政則と昌子に捧げる.
さらに最後に,本書の序言をいただいた馬野元秀さん11に感謝する.馬野さんに 序言をお願いしたのは,必ずしもファジィ学会長だったからではなく(それも否定しないが),何よりも前著『あいまいさの系譜』を隅から隅まで(文字どおり)目を通していただいた御縁があったからである.序の中で,『t-ノルムの全て』や『あいまいさの系譜』の増補版を出せと励ましていただいたが,退職後のわたしには最新の情報にふれる機会がまったくない.ご勘弁願う.
ありがとうございました.
本当に本当の最後に,今後のことです. このまま何もしないと惚けてしまいそうなので,余生を『論理学小辞典』に挑戦してみようと思う.ホームページで随時公開していくつもりである.
2015 年 5 月 29 日序 馬野元秀 自 序 第 I 部 ファジィ論理までの道 1 第 1 章 論理学の海図 3 1.1 ファジィ論理とは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 1.2 論理とは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 1.2.1 論理と論理学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 1.2.2 論理学の分類・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 1.3 論理学の海図とファジィ論理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 1.3.1 論理(学)周辺の海図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 1.3.2 論理学内部の海図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 第 2 章 論理を鳥瞰する (1) 歴史 8 2.1 論理と論理学略史・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 2.1.1 論理の始まり - 伝説から哲学へ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 2.1.2 名実論争・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 2.1.3 中国の論理学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11 2.1.4 インドの論理学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 2.2 論理学略史・つづき - 西洋の論理学・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13 2.2.1 第 1 期 - 古代の論理学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13 2.2.2 第 2 期 - 伝統論理学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15 2.2.3 第 3 期 - 現代論理学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・ 15 第 3 章 論理を鳥瞰する (2) 構造 18 3.1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18 3.2 構造とは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19 3.2.1 論理の構成要素・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19 3.3 形式的体系・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21 3.3.1 構文論あるいは証明論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22 3.3.2 意味論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23 3.3.3 完全性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24 第 4 章 論理学各様 26 4.1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26 4.2 論理学の分類・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26 4.3 様相論理学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28 4.4 多値論理学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29 4.4.1 真偽以外の真理値・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30 4.5 直観論理学と量子論理学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32 4.5.1 直観論理学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33 4.5.2 量子論理学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34 4.6 ファジィ論理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35 第 5 章 論理の完全性 37 5.1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 37 5.2 完全性縁起・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 38 5.2.1 論理主義・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 38 5.2.2 完全性と言い出したのは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 41 5.3 完全性とは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 41 5.4 古典論理の完全性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 42 5.4.1 古典論理の公理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 42 5.5 多値論理の完全性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 44 5.5.1 3 値論理の完全性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 45 5.5.2 3 値論理の完全性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 46 5.5.3 n 値論理の完全性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 48 5.5.4 非可算無限多値論理の完全性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 49 5.6 ファジィ論理の完全性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 49 第 6 章 論理学と数学 51 6.1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 51 6.2 不完全性定理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 52 6.2.1 モデル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 52 6.2.2 完全性と不完全性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 53 6.3 論理学と集合論と数学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 54 6.3.1 集合論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 55 6.3.2 集合論の公理系・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 56 第 II 部 ファジィ論理 59 第 7 章 あいまいとファジィ 61 7.1 あいまいさ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 61 7.2 ファジィ集合・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 62 7.3 物理学とファジィ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 63 7.3.1 量子論とファジィ - 柳瀬氏のファジィ観・・・・・・・・・・・・・ 64 7.3.2 形式論理とファジィ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 65 7.3.3 世界像・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 68 第 8 章 ファジィ論理の船出 71 8.1 ファジィ論理の始まり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 71 第 9 章 あいまいさの論理 74 9.1 あいまいさの歴史・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 74 9.2 ファジィのあいまいさの論理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 76 9.2.1 ゴーグエン,「不正確概念の論理」・・・・・・・・・・・・・・・・ 76 9.2.2 レイコフ,「ヘッジ:意味基準とファジィ概念の論理の研究」・・・・ 78 9.2.3 レイコフの論文に対する評釈・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 82 9.2.4 トット「ファジィ論理と様相論理」・・・・・・・・・・・・・・・・ 83 第 10 章 論理回路とファジィ論理 84 10.1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 84 10.2 論理回路とファジィ論理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 84 10.3 ファジィ論理関数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 86 10.4 ファジィ導出原理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 88 第 11 章 ファジィ・アルゴリズム 89 11.1 ファジィ`論理' の夜明け・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 89 11.2 ファジィ・アルゴリズム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 90 11.3 マムダニの制御への応用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 94 第 12 章 ザデーのファジィ論理学 96 12.1 ザデーのファジィ論理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 96 12.2 ファジィ論理 - 近似推論の論理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 97 12.2.1 「ファジィ論理と近似推論」[403](1975 年)・・・・・・・・・・・ 98 12.2.2 「局所的・ファジィ論理」[22](1977 年)・・・・・・・・・・・・ 101 12.3 ザデーのファジィ論理への批判・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 101 12.4 その後の展開・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 104 12.4.1 その後のザデーのファジィ論理・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 104 12.5 ファジィ論理はどこに?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 107 第 13 章 模索の時代 108 13.1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 108 13.2 ファジィ論理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 109 13.2.1 ファジィ論理の位置づけ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 109 13.2.2 ファジィ論理に関する諸論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 110 13.3 ファジィ推論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 114 13.3.1 ボールドウィン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 115 13.3.2 ガイルズ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 117 13.3.3 間接法 - 塚本・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 119 第 14 章 近似推論とファジィ推論 121 14.1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 121 14.2 近似推論とファジィ推論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 122 14.2.1 ザデーの近似推論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 122 14.2.2 ゲインズのファジィ推論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 123 14.2.3 ファジィ推論の諸相・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 124 14.2.4 ファジィ推論が満たすべき性質・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 124 14.3 含意・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 125 14.4 ファジィ推論の実践的研究・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 127 14.4.1 ファジィ推論と含意・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 127 14.4.2 深見・水本・田中・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 128 14.4.3 水本-ツィンマーマン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 129 第 15 章 ハエックのファジィ論理 132 15.1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 132 15.2 ファジィ論理の構築 :・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 132 15.3 ハエックのファジィ論理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 135 15.3.1 基礎論理 BL・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 135 第 16 章 パヴェルカのファジィ論理 139 16.1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 139 16.2 パヴェルカのファジィ論理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 139 16.2.1 論文Ⅰ「多値推論規則」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 140 16.2.2 論文Ⅱ「富化剰余束と命題計算の意味論」・・・・・・・・・・・・・ 141 16.2.3 論文Ⅲ「いくつかの多値命題計算の意味論的完全性」・・・・・・・・ 142 16.2.4 パヴェルカ後の展開 - ゲルラ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 144 第 17 章 直観主義的ファジィ論理 145 17.1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 145 17.2 直観主義的論理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 146 17.2.1 直観主義・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 146 17.2.2 直観主義的論理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 147 17.2.3 直観主義的集合論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 149 17.2.4 直観主義的数学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 150 17.3 直観主義的ファジィ論理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 150 17.3.1 直観主義的ファジィ論理を正当づける :・・・・・・・・・・・・・ 152 17.3.2 直観主義的ファジィ論理とファジィ論理・・・・・・・・・・・・・・ 153 17.3.3 ファジィ論理と集合論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 156 17.4 証明の形式化 - LK と LJ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 157 第 III 部 論理代数 159 第 18 章 論理代数への道 (1) - ブールまで 162 18.1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 162 18.2 アリストテレスと伝統論理学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 162 18.2.1 アリストテレス・論理の形式化・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 163 18.2.2 伝統論理学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 164 18.3 ライプニッツ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 167 18.4 ブール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 171 18.5 ライプニッツ・ブールから現代へ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 174 第 19 章 論理代数への道 (2)ブールから現代へ 176 19.1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 176 19.2 ブールから現代へ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 177 19.2.1 ブールの `代数' から束へ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 178 19.2.2 パースは含意 (包含関係) から始めた・・・・・・・・・・・・・・・ 178 19.2.3 デデキントは max と min から始めた・・・・・・・・・・・・・・・ 179 19.2.4 オアを経てバーコフで完成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 179 19.2.5 名前と記号の系譜・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 180 19.3 ブール代数とその表現・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 181 19.3.1 ブール代数の公理系・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 181 19.3.2 ブール環の表現定理とイデアル・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 182 19.4 ド・モルガン代数とクリーネ代数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 186 19.4.1 ド・モルガン代数とクリーネ代数と論理・・・・・・・・・・・・・・ 186 19.4.2 ド・モルガン代数とクリーネ代数の系譜・・・・・・・・・・・・・・ 187 19.5 ゼロ,中心,あるいは不動核・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 190 19.6 代数系用語集・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 193 19.6.1 群・環・体・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 193 19.6.2 束・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 194 第 20 章 リンデンバウム代数 197 20.1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 197 20.2 論理代数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 197 20.2.1 論理と代数をつなぐリンデンバウム代数・・・・・・・・・・・・・・ 198 第 21 章 ファジィ論理代数と論理関数 201 21.1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 201 21.2 ファジィ論理とその代数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 202 21.2.1 ファジィ論理代数への道・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 202 21.2.2 `拡張' ファジィ論理とその代数・・・・・・・・・・・・・・・・・ 203 21.3 クリーネ代数の論理はどんなファジィ論理か・・・・・・・・・・・・・・ 203 21.4 ファジィ論理関数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 204 21.4.1 2 値論理関数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 204 21.4.2 ファジィ論理関数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 205 21.5 ある試み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 207 第 IV 部 含 意 209 第 22 章 総論 - 古典論理の含意 212 22.1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 212 22.2 「ならば」のどこが・なぜ難しい?・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 212 22.2.1 「ならば」の混迷・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 213 22.2.2 含意をめぐる考察(あるいは妄想)・・・・・・・・・・・・・・・・ 214 22.2.3 古典論理の論理演算・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 216 22.3 含意略史 - アリストテレスから古典論理まで・・・・・・・・・・・・・ 217 22.3.1 古典古代ギリシアの含意・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 217 22.3.2 アリストテレスと含意・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 218 22.3.3 フレーゲ以前・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 219 22.3.4 フレーゲの『概念記法』・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 220 22.3.5 ラッセルの実質含意・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 221 22.3.6 古典 2 値論理の含意・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 221 22.4 含意をどう定義するか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 222 22.5 含意公理化への道筋 :・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 223 第 23 章 多値論理の含意 225 23.1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 225 23.2 多値論理の系譜・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 225 23.3 含意の性質・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 229 第 24 章 ファジィ含意 233 24.1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 233 24.2 ファジィ含意の歴史 :・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 234 24.2.1 始まり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 234 24.2.2 ザデーとファジィ論理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 235 24.2.3 活気と混迷 - マムダニ効果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 236 24.2.4 独自の展開・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 237 24.2.5 ファジィ含意探し・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 238 24.2.6 整理と収束の方向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 238 24.3 t-ノルムとファジィ含意 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 239 24.3.1 t-ノルム(ファジィ)論理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 240 第 25 章 含意の公理系 242 25.1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 242 25.2 これまでの含意の公理系・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 243 25.2.1 含意断片論理の含意・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 244 25.2.2 ファジィ論理の含意関数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 245 25.2.3 クリーネのファジィ論理の含意・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 246 25.3 含意の公理系への道 :・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 248 25.3.1 意味論的性質・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 248 25.3.2 構文論的性質・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 251 25.3.3 他の演算との協働の公理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 253 第 26 章 剰余含意 255 26.1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 255 26.2 イデアル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 256 26.3 剰余束・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 257 26.4 R-含意・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 259 第 V 部 ファジィ推論法の原理 261 第 27 章 ファジィ推論法 - (1) 制御の推論法 263 27.1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 263 27.2 ファジィ推論法の周辺・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 264 27.3 ファジィ推論法の始まり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 265 27.4 ファジィ推論法の仕組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 266 27.5 ファジィ推論法 - 制御と評価・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 269 第 28 章 ファジィ推論法 - (2) 評価の推論法 272 28.1 はじめに - 評価とは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 272 28.2 評価の問題の諸相・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 273 28.3 評価のファジィ推論法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 273 28.3.1 評価のファジィ推論法の特徴・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 274 28.3.2 評価のファジィ推論法の要件・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 274 28.4 今後の課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 277 28.5 その後のある展開・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 278 第 VI 部 資 料 篇 279 第 29 章 ファジィ語録 281 第 30 章 ファジィ集合 284 30.1 ファジィ集合・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 284 30.2 L-ファジィ集合・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 285 参考文献 287