2001年ゼミ活動第15回(9月20日)  書記 辻 文野
<<連絡事項>>
今回のゼミから、望月教授がボストン大学へ客員研究員として海外へ発たれました。
@後期活動について
A後期初めの懇親会について
今回のディスカッション 〜日本経済不景気の根本的原因は何処にあるのか〜
 
@後期活動について

後期の活動としては、「セーフテイーネットの政治経済学」 ちくま書房 金子勝 著を種本として使用し、前期を通して研究したデフレを念頭に日本経済における「セーフティネット」について考えていくことになりました。

今回のディスカッション 〜日本経済不景気の根本的原因は何処にあるのか〜

<1班>

・国内の市場要因として

資産価格下落
  ↓
企業収益悪化
  ↓
投資の減退需給ギャップ
  ↓
企業淘汰 →失業増(5%)
  ↓
所得低下
  ↓
消費低迷
  ↓
企業収益悪化

といったスパイラルが生じている。

失業増・消費低迷にセーフティネットを用意する。

<2班>

需要面の低下とGDPの低下が相互作用となって日本経済を悪化させている。 そこに政府の問題点が大きく関係している。

需要↓(C、I)          ⇔      GDP↓
将来不安解消のための           デフレ
セーフティーネットが必要         世界経済の停滞(ITバブル崩壊)
C:失業率↑                 産業空洞化
  賃金↓
I:銀行の貸し渋り
 ・資産価格↓
 ・不良債権(責任の明確化が必要)

政府
国債の大量発行
 ・長期金利の上昇
 ・国債暴落の危機
 ・投資すべきことに投資できない
 ・税収減少の危機

政・官・財の癒着
日銀・官僚・財界の癒着が民営化を妨げ、公務員の倫理を低下させ、量的緩和などによるゼロ金利政策を招いている。地方分権化によって解消していく必要がある。
  
<3班>

 まず大きな要因として「将来不安」が挙げられる。それが消費の停滞を引き起こし、それが経済全体の循環を立ち行かなくしている。消費の停滞は企業収益を悪化させ、それは不良債権を増加させる。銀行は不良債権が足枷となって企業への十分な融資が行えない。・・・という悪循環を生み出している。「将来不安」の原因の一つとしては「政府の問題」つまり社会保障、年金問題、公共事業などが挙げられる

<4班>

・ 消費の停滞  ・IS-LMの崩壊 ・外需依存体制
・ 将来不安 ・赤字国債 ・円高
・ 政府の体質(財政面) ・不況という雰囲気 ・デフレ
・ 不良債権 ・公共事業 ・官僚体制
・ 貸し渋り ・構造改革 ・予算使いきり
・ 産業構造 ・民営化 ・モラルハザード
・ 社会保障(保険・年金) ・地方分権
・ 雇用の流動化 ・不良債権の格付けの甘さ
・ 高齢化 ・金融ビックバン
・ 企業努力不足 ・信用収縮
・失業保険 ・資金の非流動化
・教育 ・メインバンク(企業と銀行の結びつき)
・職業訓練 ・日本型経営システム年功序列・終身雇用)
・バブル ・国民の政治離れ
・海外需要 ・産業空洞化
・日本の国民性 ・規制緩和
・政治 ・政治の不透明さ
・株 ・責任回避
・経済システムの変化 ・雇用形態の変化
・派遣社員の待遇の悪さ ・地価下落

今の日本経済のよくないところとしましては、上記のようなことが出されました。次に仲間わけをしたところ…。

@ 消費の停滞…将来不安,国民性、雰囲気,
A 政府の体質…金融ビックバン、予算使いきり、官僚体制、効果の出ない公的資金投入 教育、赤字国債、不良債権の格付け
B 金融…………日銀,株価下落、信用収縮、投資
C 産業構造……産業の空洞化、ITバブル
D 雇用問題……流動化、失業、教育、職業訓練、公共事業、産業の空洞化、日本型経営システム、雇用形態の変化、
E 海外要因……海外需要、アジア不況、産業空洞化、円高


<5班>

 まず私達の班はあげられていた項目をグループごとに分け、その後グループごとにそのつながりを見て体系付けを行いました。以下が体系図となります。


 各グループはそれぞれ互いにリンクしあっている。私たちの班の現段階における見解としましては、各グループごとに問題点はあげられ、その流れが行き着く先としてあげられるのが将来不安による消費の伸び悩みであるということに至りました。これらの問題に対するセーフティーネット(対策)に関しましてはまだ話し合っていません。

書記からの連絡

* 今回の書記に関して、何かご意見がございます方は、書記係川嶋・辻までお願い致します。

川嶋→w110181@isc.senshu-u.ac.jp

辻→e110251@isc.senshu-u.ac.jp