2001年ゼミ活動第21回(11月22日)  書記 
<<連絡事項>>
@欠席者連絡
Aインナー大会の論文発表
B慶応大学山田ゼミとの論文交換について
C秋山くんから一言
D両角さんの就職体験談と近況報告
E『企業年金の未来』 4.5章
 
@欠席者連絡


本日の欠席者 吉岡、河合、津ヶ原、木幡、山村、株屋根

Aインナー大会の論文発表


日本経済班
班員
田村、鈴木、辻、稲嶺、長谷川、伊藤(和)、原
論文テーマ
「日本経済の現状と打開策」について
情報通信班
班員
高村、永松、三宮、正根寺、朴、秋山、岡田
論文テーマ
「日本経済再生のための情報化」について
金融班
班員
吉岡、飯野、小西、川嶋、高橋、井口
論文テーマ
「金融システムの安定化〜景気回復に向けて〜」について


B慶応大学山田ゼミとの論文交換について


慶応大学経済学部の山田ゼミさんとこの度論文交換を行なうことになりました。

慶応大学 山田ゼミ ホームページ http://seminar.econ.keio.ac.jp/yamada/

日程については、12月15日(土)を予定

C秋山くんから一言


「自分の都合により、途中で辞めるという形をとってしまい、申し訳ありません。今まで、大変お世話になりました。」

インナー大会への参加を以って2年生の秋山満君がゼミから退席することになりました。
残念ながら、今回が最後のゼミ活動となります。
自分の夢目指して頑張ってください。

D両角さんの就職体験談と近況報告


「大学生活」という時間を大切に過ごして、これからの方向性や自分のについて考えていくのが就職に関わらず、大事である。自分のやりたい仕事があれば、それに向かって是非頑張って欲しい。

E『企業年金の未来』 4.5章      〜司会 伊藤(瑠)〜

今回使用する参考図書
題名
著者
発行元
「企業年金の未来−401kと日本経済の変革」
中北徹
ちくま新書

議題1「確定拠出年金型の導入により、今後必要とされる金融商品また、金融市場に発生される問題とは?」

<1班:長谷川、白井、高村、三宮、小西、河合、株屋根、富田>

新しい金融商品の条件

従来の確定給付型でのデメリットを補いつつ日本にマッチした金融商品
・元本保証
・中途での引き出し可
・引き出し時に非課税
・ポータビリティ

問題点
・癒着
(金融商品を用いた制度である確定拠出型年金を導入することで、莫大な利権が生じる)
・転職先が未導入であった場合の対処


<2班:井口、原、伊藤(瑠)、永松、吉岡、辻、津ヶ原、木幡>

金融商品・・・投資信託(長期的に運用できるもの)
        不況下において短期的にはリスクが大きいため

問題点・・・導入に際して資金調達が間接金融から直接金融に移動する

メリット デメリット

・資金調達が容易に
・情報開示の傾向が強まる
・衰退企業の倒産(潰れるべき企業)

・M&A


 
<3班:高橋、伊藤(和)、田村、正根寺、川島、吉沢、両角>

金融商品 投資信託

金融市場の問題
・販売手数料など費用の内訳がやや不透明で割高
・運用成績・ポートフォリオマネージャーに関する情報開示の不足
・流通チャンネルの多様化がもとめられる
・長生きのリスク

本質的な問題点…情報の非対称性

<4班:朴、岡田、飯野、鈴木、稲嶺、江藤、山村>

金融商品
・低リスク商品←国民性
・安定性の重視←「年金」という性質
・リスクの分担(リスクの最小)→ 複合型(多国籍)国債・株など、、、
・長期運用型のもの

発生される問題とは?
・「情報の非対称性」
・市場の混乱を招く可能性←投資教育の徹底が不完全により
・信用取引の不健全への繋がり←規制が必要とされる



<統一見解(司会者より)>


金融商品:投資信託

商品の条件として:長期的に運用できるもの・低リスクのもの・内容が明確なもの 等

問題点:金融商品における情報の非対称性、企業と運用機関との癒着、規制が不十分なため不透明な取引になる、確定拠出型が浸透するにあたり間接金融から直接金融へと移行するのだがそれに伴う資金調達の出来ない企業の淘汰など、、、


→このテーマより金融部門においてもまだまだ導入体制が整っていないことを認識

ディスカッションA

議題2「確定拠出年金は現時点で導入するべきか?」

<1班>

「導入するべき」(労働力の流動化を促進するという観点から)

【理由】
・ポータビリティ
・少子高齢化に対応
・給付型の財源不足
・金融市場の活性化(付随的に)
・企業側では運用リスクからの解放
・商品の多様性でリスク分散は可

<2班>

「導入するべきではない」→しかし将来的には導入する方向

【理由】
憲法25条国民の最低限度の生活保障(こちらは、意味の捉え方を間違えていました)
個人にしてみればリスクが大きいだけ
段階を追って導入していくべき
将来不安
  →・制度が整っていない
  →・社会保障の不十分

 
<3班>

「導入するべき」 給付型と拠出型の併用

給付型に突然移行するのではなく、移行期間中にインフラ整備を行う
労働市場の流動化など、メリットを生かすために導入

<4班>

「将来的には導入するべきである」⇒長期的には移行する必然性を持つ

なぜ「将来的」なのか、、、?
 ・「今」という時期には適さない
 ・導入する際の、規制(法整備)が必要とされる
 ・教育を徹底させる  ・景気に左右されやすい(現在の不況による消費マインドの冷え込み)

<統一見解(司会者より)>


「導入するべき」←拠出型のメリットを生かすために導入
・給付型と拠出型の併用→徐々に移行させその期間にインフラの整備をおこなう
・企業の財務負担の軽減
・労働市場の流動化

「導入するべきではない」←この意見はあくまで現段階であり将来的には導入という方向性
・制度の構築が不十分
・現段階で取り入れてもなんら個人にはメリットがない
・段階を追って導入すべき
・現段階で導入せずとも将来的には必然的に導入することになる

→このテーマより現段階ではまだ拠出型に対する評価はしがたいということを認識


<まとめ>

『企業年金の未来』の輪読を通し、拠出型に対するメリット・デメリット・問題点・今後の課題等が見出せたと思うが現状では導入すべきか否か一概には言えない。実際に導入を始めている企業もいるがまだ間もないためその成果はわからない。今後どのように拠出型年金システムが活用され、普及してくのかもしくは給付型年金システムが根強く残るのかは日本の国民性や今後の景気の動きにもよるであろう。来週はこの二週間で得た知識に実際のデータ(拠出型年金を導入している企業の財務状況、また導入に至った経緯など)を用いて更に考察を進める。

書記からの連絡

* 今回の書記に関して、何かご意見がございます方は、書記係岡田までお願い致します。

岡田→w120241@isc.senshu-u.ac.jp