6月(第7回ゼミナール〜第10回ゼミナール)

第7回望月ゼミナール活動報告 −書記:安西正幸−

97/06/05 P.M.2:45〜6:30頃まで

<各担当からの連絡事項>


@ ゼミ連(野崎)からの連絡・・・

・ゼミ連費(一人当り500円)を6月20日までにゼミ連の係りである野崎 の所まで払ってください。

・ゼミ名簿の提出について意見を求めた。(利点として、リクルートから就職 情報案内誌が配布される。)
・6月8日のテーマ設定会議(会場:大東文化大学)に仮議長として四年生の 清水さん、日経班・国際班ともに三年生の野崎君が出席する事になりました

A幹事(石井)からの連絡・・・

・合宿の日程を決定するにはまだ余裕があるので、予定がある人は幹事である 石井の所まで知らせて下さい。


B 英語についての連絡・・・

今年の英語の予定は、前半は現在行なっている文章を暗記し、皆さんの中でお 互いに話す事が目標。後半は、新聞等のビジネス英語について行なうそうです。


C原論について・・・

先生から、ゼミの最後にやった所のテストをやることになりました。


<経済原論>担当:野崎

今回はp36の例題2.3と例題2.4をやりました。
(2.3について)
先生:所得が増加すると言う事は?
渡辺:予算制約線があがる。
先生:I=PxX+PyYつまり、1000円=40*10+150*4とす ると、PyY=I−PxXしたがってY=I/Py*Px/PyXだから、先ほ どの数値をあてはめると、傾きは4/15になる。そして、所得が増加すると言 うことは、傾きはそのままで所得であるIが変化する。図形で見れば、予算制約 線があがる事になる。

野崎:ここの解答は、1はX財の需要量は増加が間違い。2は正解。3,4, 5は予算制約線の傾きが平行なので価格は変化しないと言う事になる。
先生:エンゲル曲線とは?
野崎:所得を変化させた時、2財の需要の奇跡で、これを所得・消費曲線と言 い、縦軸を所得の額、横軸を財の量とする平面で、所得と需要量の関係を表す曲 線はエンゲル曲線と言います。

(2.4について)
先生:I、PyはかわらずPxだけ変化する問題である。
先生:ここで代替効果と所得効果について説明しました。
書記:ここでは財Xの価格上昇の効果について表を載せておきます。

代替効果 所得効果 財Xの需要
上級財 減少 減少 減少
下級財 減少 増加
ギッフェン財 減少 増加 増加


先生:財Xの価格のみを変化させて選られる需要の奇跡を価格・消費曲線と呼 び、所得が一定で他の価格が一定の時に、ある財の需要と価格の関係を表す曲線 である。


<ディベート> 担当:永尾 ・ 奥澤

第六章 企業家精神の発揚


先生:日本の体質ではなぜベンチャー企業が育たないのか?
先生:資金については、銀行は預金者の預金を預かっているため、出来るだけ 安定な所に貸す必要がある。
先生: なぜ日本の銀行はベンチャーに興味を示さなかったのか?
永尾:ベンチャー企業以外に投資先がいっぱいあったから。
先生:ではなぜ今ベンチャーなのか?
永尾:それは設備投資をする企業の減少にある。
先生:ベンチャー企業の倒産時の責任は?
先生:この企業に投資している投資家が責任を負う。投資家にとって投資の利 益が少しある状態に方が最適の状態である。
先生:社会全体でリスクを分散している。これからはベンチャー企業などの新 しいリスクをどう分散して行くかが鍵になるだろう。
渡辺:日本の問題として、@ベンチャーキャピタルの知識不足などの問題Aア イデアに重視しすぎる問題Bまだ歴史が浅いと言う問題などが上げられるだろう 。

先生:ベンチャーキャピタルの問題は確かにある。
永尾:著者のベンチャーキャピタルの問題を説明しました。
先生:ここでベンチャーキャピタリストである益田茂さんの話をしました。
永尾:東証野壁が高いと言う株式公開の問題や独禁法による持ち株会社の禁止 などの日本の規制の問題がベンチャーの妨げになっていると思う。

先生:たしかに凍傷の壁は高すぎると思われる。しかし、最近はインターネッ ト上で架空株式を作る動きがある。
永尾:@流動化が少ない(例外 ソフトウェア)A無限責任B平等主義などの 日本の社会環境の問題がベンチャーの障害になっている。
先生:@ついては外部労働市場がうまく働かないからである。A二ついては、 無限責任から有限責任に変化して行きリスクの分散が必要である。Bついては、 一般的にいわれている話である。

永尾:このような問題を解決するために、@規制緩和Aストップオプション制 度の導入B平等主義の是正などが必要である。

先生:結局、今までのシステムではベンチャーは育たないだろう。
先生:労働・資本・技術と区別した上で今までの日本の生産性は資本が支えて きた。そのため、リカバリーの効く社会に改革して行く事が、今後重要になって くるだろうと言うよりはやらなくてはならないだろう。



<English>

ゼミ終了後、いつもどうり英語のディクテートの答えあわせをしました。



第8回望月宏ゼミナール活動報告
  1. 6.12.THU 14:30〜18:00 担当 石井

<連絡事項>

1.合宿について(担当 石井)

場所は山中湖の予定、予算は7、000円程度、詳細は7/1(月)以降に連絡。

2.ゼミに関する費用について(担当 小倉)

ゼミ活動(ゼミ連でかかる電車賃等)は、担当まで申告すること。また、ゼミ運営費として一人1、000円集めたいので、来週までに担当まで。

3.ゼミ連から(担当 野崎)

インナー大会の詳しい人数が知りたいので、都合の悪い人は担当まで。また次回の学内大会の打ち合わせ(6/15.日)の参加者は右の通り。日本経済班(野崎、三富、安西)、国際経済班(永尾、佐山、小野)。

4.望月ゼミイギリス支部について(先生より)

イギリス支部(担当 三村)へ、手紙とゼミ活動報告を送る。

<ゼミナール活動>

  1. 新人戦論文発表(要点のみ)

(1)財政

財政赤字について(担当 小川)

12兆円に及ぶ財政赤字を、赤字国債によって乗り切ろうとしている。これで良いのか。メリットとして、一時的な災害等へのクッションとなることがある。デメリットとして本来使われるべき金の一部が、利払いへと回るため、財政の硬直化が懸念されることがある。また、実際にその金は、将来の人が負担するわけであるが、その人たちにメリットがあるのか、ということにも問題はある。国際的な視点から見ても、財政赤字の国を他国が信用するかという問題がある。財政収支は経常収支に影響すると考えられている。財政赤字が結果として、日本の力を弱くすることも考えられる。

既得権について(担当 宇多)

地域間や産業間において、既得権が存在するために超過利潤が発生している場合がある。国家のために、第一次産業の保護は、必要であるといえる。しかしながら近年では、「既得権だから聖域」ということは、崩れてきている。整備新幹線も凍結し、横浜でのオリンピック計画も冷めている。実際この既得権が日本の高コスト体質を呼んでいるともいえる。高齢化対策として出さなくてはならない部分もあるが、日本では支出をカットする必要があり、既得権があるものについても考慮していく必要がある。

  1. 金融

日本の銀行のこれからについて(担当 奥澤 田辺 小野)

貸出の成長率が減ってきていることからも判るように、日本の銀行慣行が次第に合わなくなってきているといえる。ムーディーズ格付では、日本の銀行は相対的に低く、ジャパンプレミアムまである。米銀の利益率の高さに比べ、邦銀は資産量が多いにもかかわらず、利益率が低いことに問題がある。日本経済の持続的な発展のために銀行は、経済活動を生み出す産業に、人や金をつぎ込む必要がある。ここで問題になるのは、大蔵省である。バブルは、明らかに大蔵省と日銀に責任がある。大蔵省の金融行政の在り方が、問題であるといえる。

  1. 産業構造

資本、労働、技術の面から見た経済発展について(担当 鎌田 大前 庄司)

日本経済の持続的な発展のためにはGDPの産出面での拡大が必要である。その要素を3つに分けて考察する。資本では、急激な増加は望めない。ライフサイクル仮説によると日本では高齢化により国内貯蓄率は低下していく。これにより資本蓄積も減少していくと思われる。これからは企業家精神が大切なっていくと思われる。労働では、やはり高齢化により労働者不足が懸念される。高齢者や女性労働者の有効活用が必要になってくる。また外国人労働者についても真剣に取り組む必要がある。技術では、他国からの技術の導入が困難になってきている。競争力を維持していくためには、革新的なイノベーションが不可欠であるといえる。資本はあまり伸びが期待できず、労働は減少していくとなっては、技術の拡大が必要である。技術の伸びを活かせる産業構造の構築が必要である。

  1. ディベート 日本経済の歴史的転換

第7章 思想としての「平等主義」 担当 三富 小野

戦後の日本においては、国力回復に「平等主義」は大きく寄与した。大量生産、大量消費の高度経済成長期にはむいていたのだ。現在では「機会の平等」よりも「結果の平等」が重視されている。その結果日本人の能力発揮にマイナスの影響を与えはじめている。日本の教育は「平等主義」の結果1クラス40人の「知識吸収型」になっており、これは受動的な人間を生みやすい。企業にも「平等主義」的な思想はある。終身雇用制、年功序列賃金制度もその一つであるし、減ってきてはいるものの「出る食いは打たれる」的な思想が存在している。Catch upの時代は終わり、新しい発展段階に日本は来たといえる。企業では従来どおりの人事政策はふさわしくない。日本では、「平等主義」を本格的に見直す必要がある。

Q.日本とアメリカの違いについて

(先生)日本では同質化(Homogeneous)するように教育され、アメリカでは異質化(Heterogeneous)するように教育される。日本では上下の差を無くそうとするのに対し、アメリカでは出来る人を伸ばそうとする。

(野崎)日本では「他人と違うこと」は、主流から外れることのように教育される。アメリカでは逆に「違うこと」を見せようとし、先生もそれを煽るようにしている。

(先生)日本は同一言語、同一民族の特殊な国である。歴史的背景もあるため、日本の国際化は社会的、文化的な面から見ても厳しいといえる。

Q.教育制度の問題について

(小倉)教育制度というよりも、受験制度に問題がある。現在では学校の重要性が薄れ、塾が中心となっている。

(永尾)学校の先生に独創的な教育が出来るのかも問題、受験戦争で育ってきた先生には無理なのでは。

(小野)日本人は論述が苦手。論理的に考えることができない。これが平等主義の悪影響である。

(先生)論理展開ということを、日本では大学で、アメリカでは小学校で学ぶことが問題である。

(宇多)先生にカリスマ性がない(大学を出てすぐに先生になるため)。教える側に問題がある。

(小川)大学の先生にも競わせること(人気性等を用いて)が必要では。

(先生)大学があり続けるために、教育サービスの向上を目指すべきだ。日本では一般の授業が十分でないのが多い。ここにゼミの必要性がある。

Q.最後に何が必要であるか。

(先生)企業において、アメリカでは年俸制を用いており、能力差が出ている。日本でも出来る人の能力を伸ばすべきである。

(三富)教育制度の改革として、文部省では中高一貫教育を真剣に考えているらしい。現在、公立の学校にも増えてきている。

(矢内)中高一貫教育では、高校受験がない分、時間的に余裕がある。そこで受験だけにとらわれない教育がしやすくなる。

(野崎)結局大学受験が前倒しになって、小中学校の教育に影響が出てきている。

(先生)基本的な大学教育制度を、考え直さなくてはならないだろう。


第九回望月ゼミナール活動報告

6月19日のゼミ内容 担当−佐山浩昭

先輩方の近況報告

角田さん・・大学院進学のための勉強を続けている。

飯田さん・・内定を取ったが、更に就職活動を続ける。

清水さん・・ほぼ決定。

それぞれの係からの報告

野崎君・・ゼミ連合会費を徴収する。

永尾君・・学内大会の議長団員を4年生から一人選出する。

安西君・・新人戦についての報告。

先生からのお話

「好き嫌いが人を縛る。興味のない分野だからといって、情報を取り入れようとしないのはよくない。ネットワークを形成するには、会話(メール等)のキャッチボールが必要。投げっぱなし、受けっぱなしではいけない。」

ゼミ

今回はコンピュータを使い、日経NEEDSからデータを取り出す方法を演習した。

新人ゼミ戦論文最終発表

論文を発表し、それに対して、先生、上級生が、アドバイスした。


第10回 望月宏ゼミナール活動報告

第10回 望月宏ゼミナール活動報告

書記:三冨 成樹

1997.6.26(THU) 14:40〜17:00p.m.

<連絡事項>

各担当者から以下の連絡がありました。

野崎:7月9日()・10日()に、ゼミ連主催のソフトボール大会が開

催される。

場所・・・二子ソフトボール場A・B

参加費・・・1チーム¥3,000

賞品・・・1位 50,000分のビール券・ビール2ダース

2位 30,000分のビール券

3位/4位 10,000 分のビール券

これだけ豪華な賞品が用意されているが、私たち望月ゼミは日程上、残

念ながら参加することはできない。

渡辺:7月1日()午後6時30分から、山田長満氏の講演が行われる。

時間の都合の合う方、関心のある方は参加していただきたい。

場所・・・向ヶ丘遊園駅南口近くの中和ビル内

矢内:ディクテイション「Be Something Do Something」の英文の打ち込みが

完成。そして全員に配布。

各自で暗記し、次週のゼミ以降、随時発表していく。

安西:新人戦の論文に対する各ゼミからの質問書が来ている。本日のゼミで回

答していきたい。

宮澤:新人戦の論文をホームページに載せるのでフロッピーディスクをいただ

きたい。

石井:夏合宿を9月16日()〜18日()に予定している。

場所は山中湖セミナーハウスを予定。

先生:10月9日()に国際交流課の留学生といっしょに、品川のSONYへ

企業訪問に行く。

渡辺:来年の春休み、セコムでのインターンに参加したい方は私にメールをく

ださい。

宮澤:日経の行なっているホームページ審査に正式に参加した。

<ゼミナール活動>

〜新人戦の論文に対する各ゼミからの質問書の回答〜

以下では、ゼミ中に回答した主な質問事項をあげた。

(吉家ゼミからの質問に対する主な回答)

5ページ21行目・・・世界中の誰もが手がけていないような“革新的イノベー

ション”とは具体的に何か、望月ゼミなりの回答を。

先生:医療分野でのミクロ単位のロボット。例えば、それが血液中に入り、血

栓を溶かす。また、脳に入りこませる等。

三菱自動車ギャランの燃費を上昇させるエンジン。

フロンティア→→→生産可能曲線

[生産可能曲線]






永久運動する機関。

自らが使うエネルギーよりも、作り出すエネルギーのほうが大きい。

生物・医療・環境・超電導・エネルギー等の分野に期待できる。

ペットボトルを粉々にする機械を作っていることなどからも日本の中

小企業には力があり、期待できるといえる。

6ページ22行目・・・失業者の対応策

先生:より高い産業へ産業構造が転換していくことで労働者を吸収できる。

将来の日本が超高齢化社会を迎えるにあたり、高齢者も労働者として

参加できるような環境づくりが必要

10ページ15〜23行目

小野:ビッグバンという観点からは考えていない。

先生:外資の導入。

銀行は収益構造の見直しをはかるべき。

英国のビッグバン〜弱い銀行がつぶれて、外国の多くの銀行が市場に参

入してきた。

シティバンクは手数料がかからない。

行員の笑顔よりも金利が重要だ。

22ページ26〜27行目

小川:公債発行でも後の世代に影響を与えない。

24ページ22行目

先生:直間比率の話。

25ページ7行目

宇田:首相の公選。

(徳田ゼミからの質問に対する主な回答)

4ページ14〜25行目

大前:補足を詳しく書き直して説明する。

5ページ23〜24行目

先生:討論会で話すことではないか。

8ページ25行目

奥沢:子会社へ不良債権をまわす。

先生:不良債権を処理する機関を各銀行が作るか、日本全体で作るか。

9ページ前半〜10ページ後半

奥沢:自己資本が高いことが、銀行が健全であることの証明。

先生:日本の銀行は自己資本比率が低い。

奥沢:東京三菱銀行・・・約9% 静岡銀行・・・約13%

10ページ13行目

田辺:「自ら」とは邦銀のことである。

8ページ25行目

先生:確かに一部の銀行は収益力を回復しているが。

26ページ注4―3

小川:公的保険制度。

先生:国民健康保険は年収ベースで変わっている。

22ページ5行目

先生:日本が全て輸入したときを考えればいい。

23ページ1行目

小川:投票率が50%程度と低いから。

(鶴田ゼミからの質問に対する主な回答)

産業の章全体で

先生:日本の貯蓄率が高い理由は将来(老後)へのたくわえの為である。

ケインズは次のように言っている。

投資を増やすと貯蓄が増える。(I=Sより)

9ページ6行目

田辺:資産が多いのにうまく利用されていない。

26ページ7〜8行目

小川:隠れ借金について書いたつもり。

(正村ゼミからの質問に対する主な回答)

正村ゼミからの質問は、討論会のときに話し合いたい内容であった。

新人戦の我がゼミに対する質問事項は、新人戦のページに全て掲載されているので、そちらを見ていただきたい。