Topic6 競争市場の経済について思っている事
この頃では日本経済に関する暗いニュース(例えば大蔵省と銀行の問題など)を聞いてもインパクトが薄くなって来たような感じがします。これはあまりにこれらの不祥事が多く、またかという少しさめた気持ちが漂っているからだと思いますが。
そんな中で私が最近、注目したニュースがあります。それは欧州通信業界が21世紀はじめから導入する次世代携帯電話の域内規格にNTT移動通信網(NTTドコモ)、が中心になって開発した日本方式を採用する事が決まったことです。
通信分野で日本発の世界標準(グローバルスタンダード)が生まれそうだが、この一連の流れは競争に勝ち残った企業の規格が標準となるデファクトスタンダードの流れである。デファクトスタンダードを取ると大きな特徴として「一人勝ち」の現象が見られる。つまり、収益が大幅な上昇をする企業が一社あれば、あとの二位、三位あたりの企業の収益は、現状を維持するかあるいは停滞する可能性が多い。
日本経済の低迷の中でも収益を伸ばしている企業はある。例えば、「NTTドコモ」、「ソニー」、「トヨタ」等が挙げられる。これらの企業に共通して言える事は競争市場の中で多額の研究開発費を費やし、独自の技術を生み出した事。そして、技術に付加価値がある事だろう。
この独自の技術が一度あたると技術があたった企業は一人勝ちする経済になっている。またその技術が世界標準になればなお更である。これは例で挙げた企業が将来的に有望な企業であると断定しているわけではない。ただ、ここで言いたいのは、今後、競争市場で何の保護もなければ、以前のような横並びの成長ではなく、勝者と敗者にわかれる経済になるだろう。
今年、私は就職活動を控え、最近は何かと忙しい日々を送っていますが多くの企業を見られるこの機会に日本の企業の力強さを感じてこようと思っています。