界面活性剤について

E08-0224A小川 剛史

皆さん毎日髪の毛を洗っていますか?「私は1周間に1回しか洗わない」という学生はほとんどいないと思いますが、皆さんが毎回髪の毛を洗うために使うシャンプーの中には界面活性剤が多量に含まれています。また皆さんが毎日着ている洋服、これを真っ白に洗濯するために使われる洗剤の中にも界面活性剤が含まれているのである。

 

では界面活性剤とは何なのだろうか?

界面活性剤は表面活性剤とも云われ、起泡剤、乳化剤などとして化粧品や工業用に広く利用され、その数は数百種類もあると云われています。「水と油」のたとえ通り、大部分の汚れは水と仲が悪く境界面(界面)を作って水に溶けないものであるが、石鹸や合成洗剤の界面活性剤という粒子は、水にもなじみ、汚れにもなじむと云う都合のよい性質をもっています。そのために、界面をとりはずして水と汚れが混ざり合う、つまり汚れが量の多い水の中に放出される。この原理を利用したのが界面活性剤を含んだ合成洗剤です。

この界面活性剤は私達の生活のあらゆる所に存在していて、例えばハミガキ粉に2%前後 シャンプーには15%以上、合成洗剤には24%平均、石鹸には60%以上含まれているといわれている。

 

しかし最近の研究でこれほど生活の密着している界面活性剤が人体、環境に大きな影響を与える事が分かってきた。 横浜市立大の井口泰泉教授らのグループが、97年7月から98年2月までに5回にわたり、東京都府中市の多摩川で、コイを投網で捕獲、生態調査をした結果、捕獲したオス38匹のうち、11匹の精巣が異常にやせ細っていた。正常な精巣は百五十グラム前後あるのに、六グラムしかない精巣もあった。また、ほぼ半数からはメスにしかない卵黄たんぱく質が血液中から見つかっっている。また、コイをとった周辺の多摩川の水質分析では、洗剤などに使われる界面活性剤の分解物の「ノニルフェノール」が検出されたのである。これほど身近な多摩川でこのような結果が出ているのである。

アメリカでは現代病とされている成人男性の精子の数が激減している現象について、環境ホルモンの影響が原因である可能性があるという発表をしている。

これらの事を考えると文明が発展すると少子化が起こる原因に環境ホルモンの影響が何らかの形で影響している可能性は十分にある。

更に横浜市立大の調査は私の家から5分の所にある多摩川での実験結果である事を考えると、ゾッとしてしまう。皆さんも身の回りにある生活を便利にする物に人体に有害な物質が含まれているかもしれません。

今後の生活を考えて少々環境ホルモンに関して調べてみる事も大切な事かもしれませんね。

参考資料 http://village.infoweb.ne.jp/~fwgk8572/tcdd/tcdd971024.html