「家族」について

                     E09−0391F 大内 伸哉

  現在、日本は社会の発展につれて、男性(夫)は仕事におわれたり、また女性(妻)も社会に進出しようとする状況が増え、子供は受験勉強に時間をとられるなどで、家族が共に過ごす時間がだんだん減ってきてしまっている。

  このような家族のコミュニケーションの減少が、家族との信頼関係をなくしていき、離婚率の増加や子供の非行の増加などという家族問題を引き起こしているように思われる。はたして現代のような家族問題を解決する方法はあるのか自分なりに考察しようと思います。

  第一に、やはり夫婦のコミュニケーションを深めていく必要がある。そのためには、家事・育児をすべて妻に押し付けるのではなく、夫婦で分担しなければならない。これは、両親の姿を見て育つ、(将来家庭を持つ)子供たちにもたいへんな影響があるだろう。よって、男性(夫)は仕事にばかり気をとられるのではなく、妻や子供と過ごす時間を増やさなければならない。

  第二に、親と子供とのコミュニケーションを増やしていく必要がある。子供に(塾に行かせ)勉強ばかりをさせて、「いい学校」に入れることがそれほど価値のあることなのであろうか。このように子供を追い立てるより、たくさんの経験をさせてあげたり、相談にのって個性を伸ばすのを手伝ったり、家族の大切さ等を教えることが先決などではないでしょうか。そこではじめて、親子の信頼関係も生まれるはずである。

  第三に、各家族が個性のある家族を確立していく必要があると思います。今までの日本の家族は、家族の各々の役割が決まっており(夫は金を稼ぐ、妻は家事・育児、子供は勉強などというもの)、「家族はこうあるべき」という型にとらわれ、それに自分の家族をあてはめようとして、様々な問題を引き起こしているようの思われます。そこで家族の各々が、もっと伸びやかに生活し、それらを認め合う関係をつくり、そこから各家族が個性のある自分たちにあった家族を構成していくべきだと考えます。こうした事が、家族の絆をより一層深めていくことにつながるのではないでしょうか。

  私は以上のような点を上げましたが、それらをバックアップするという面で、社会システムの変革も必要不可欠となるだろう。たとえば、長時間労働をなくすことや女性の社会進出をできる限り援助することや子供たちの個性を引き伸ばせるような教育システムなどがあげられる。

  日本の家族は時間の流れと共に変化してきている。各家族が充実した生活を送れるように、まず個人がしっかりとした意見を持ち、行動していくことが重要だと思います。