今週の顔
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スリランカでの体験記
Kohata.H
今年の春休みはスリランカに3週間ほど行ってきました。そこで自分が感じた事や考えた事などを書きたいと思います。
そもそもスリランカに行こうと思ったきっかけは、友人にこの企画(スタディーツアー)について教えてもらい、そして、すすめられたからです。このスタディーツアーとは、アジアの交流を通した人材の育成と国内のアジア理解の促進を目的に国際交流・国際協力活動を行う非営利の公益団体が企画したものです。この企画は定期的に行われていて、例年通りだとだいたい25名は越えるらしいですが、今回は12月にコロンボでテロがあったりして集まった参加人数は全国から16人ほどでした。日程的には、最初の1週間はホテル、次の1週間は、農村でのホームステイ、そして最後の1週間は、またホテルでした。
最初の1週間は大変でした。何が大変かというと、村でやる祭りや集会、そして村の小学校との交流などの打ち合わせや準備などで大変でした。午前中は主にシンハラ語(スリランカの主要言語の1つ)の授業がありました。これは現地の先生が英語で教えてくれました。先生の名前がチャールズという名前だったのでみんなは皇太子と呼んでいました。午後は主に町に出て買い物をしたり、食事をしたり、あとお店で値切ったりしながらシンハラ語を使うようにしてならしていきました。この滞在していた町はキャンディという町でスリランカでは2番目に大きい町らしいですけどたいしたことはありませんでした。
村に入る時は少し不安でした。それは、便利な生活になれた自分達が水道もガスも電気もないところで、本当に1週間生活が出来るかどうかということでした。
村に入る時は、現地のNGOの人たちも3人ぐらい同行しました。そもそもこれは現地のNGOが農村開発のプロジェクトのいっかんとして、我々日本人という外国人を村にホームステイさせ、一緒に村の幼稚園をつくったり、道をつくったり、村の集会をする事によって村人に関心を持たせ、村人みんなを参加させ、そして、村について考えさせるというものでした。
人々は本当にひとなつこくてすぐに仲良くなれました。しかし、日本人みたいなところもあって、そんな所まではいいのにと思うようなところまで気を使ってくれたりしました。食事は主にカレーでしたが、日本にあるカレーとは違いました。もちろん右手で直接食べました。風呂やシャワーも無いので明るいうちに川で水浴びをしました。電気が無いので夜は基本的に寝るのが早いです。しかし、電気が通ってないのにテレビやラジオなどが置いてあったりしました。。これらはバッテリーで動くのもあるけれど、単なる飾りというのもありました。
1日のスケジュールは、だいたい最初に幼稚園や道をつくる作業をして、夕方水浴びをし、夜は村の集会をして1日が終わるという感じでした。
集会では日本の紹介などもしましたが、特に感じたことは、村人は日本はスリランカと同じ仏教国であると考えていることです。そして、日本の仏教についても説明しましたが、スリランカとは若干違うところがあるので、村人からはそれは仏教ではない、という意見が出たが、NGOのリーダーが両方とも仏教であり伝わる過程で変化したもので、人々を救済することには変わりがないと言っていました。
そして、スリランカでの生活を通して考えたり、議題にあがっていたことは、豊かさについてと、アイデンティティと環境についてでした。環境については、日本の中古の自動車が、黒い煙を出してはしっていたり、ゴミがいたるところに落ちていたりしました。
アイデンティティはについては、この国は、いくつかの民族がいるので、それぞれの帰属意識は、それぞれの民族にあるのか、それともスリランカ人としてあるのか?と言うことでした。豊かさについては、今後、この国がどのように発展していくのだろうか?どのように豊かになっていくのだろうか?と考えた時に豊かさとは、いったい何だろうかと思いました。日本や欧米は、確かに物質的に豊かだけれども、本当にこれで良いのかと思いました。そして、これらの先進国とは違った発展のしかたはないものかと考えました。村人が言っていた豊かさとは、便利さのことを言っていました。道が整備され町に行きやすくなったり、自動車が村の中まで入ってこれるようになることを言っていたような気がします。
人々の心は本当に豊かで、温かかったです。日本も昔はそうであったけれども、発展するにつれて、心は貧しくなっていったように思います。この国の人々にはそうなっては欲しくありません。
スリランカに行ってスリランカのことが好きになりました。それは優しくて、温かいスリランカ人が好きになったからです。自分達日本人もこんな風になれたらいいなと思いました。
NGOのリーダーが「道をつくりながら、人をつくることが大切です。」と言っていたことが今でも頭に残ってます。この国は今後、どのような発展を遂げたら良いのか?とか、あの暑い国で自分達が体験したことはいったい何だったのだろうか?とか考えて生活している今日この頃です。