電算機入門 (前期{2展開、4単位})

望月 宏


講義概要
現代の経済社会の分析には多くの経済データを利用することができるようになり,それ とともにこれらを迅速に処理するコンピュータが様々な分野で活用されるようになった。 経済白書における回帰分析を使った経済分析などはその代表的なものである。その意味 で,コンピュータシステムの理解と,それを利用した経済分析の手法を学ぶことはますま す重要になりつつある。そのため,この講座はコンピュータを利用して実際に自分で基礎 的な経済分析ができるようになることを目的とする。授業はコンピュータシステムの理 解,表計算言語の習得に始まり,経済理論,統計学,数学の理解の上にたった経済分析を 行うため,内容が多岐にわたる。今年は,回帰分析を中心にしつつも,季節調整,産業連 関分析,因子分析など幅広い経済分析を学ぶ。なお,インターネットをコミュニケーショ ン,情報の収集,発信に積極的に活用しており,昨年度の授業内容は,ホームページに公 開してあるので参考にして下さい。


講義計画
コンピュータシステムの理解
…大型コンピュータとパーソナルコンピュ
 ータ
・・・オペレーティングシステム
表計算のソフトウェアの理解
…EXCELの操作
・・・季節調整分析
計量経済分析に必要な統計,数学(初級)
・・・最小二乗法,正規方程式,微分
…パラメーター検定
表計算言語による計量経済分析のプログラ
ミング
            
簡単なマクロ経済モデリング
計量経済分析用ソフトウェアの理解
・・・Samplerの操作
計量経済分析用ソフトウェアを使った経済分
析の実践
産業連関分析
因子分析
インターネットヘのアクセス


成績評価の方法
授業への全回出席を最低条件とした上で,随時の宿題,前期レポートの評価が全体の75 %,そしてコンピュータを使用した最終試験が25%をめどとして採点する。


教科書
 刈谷 武昭監修,日本銀行調査統計局編,「計量経済分析の基礎と応用」,東洋経済新報社
 宮川 公男著,「計量経済学入門」,日本経済新聞社


参考書
 広松,藤原著,「計量経済学の実際」,新世社


受講前提条件
経済原論,経済政策,統計学,数学関連の授業を良く理解しておくこと。関連科目とし て「情報処理基礎」があり,コンピュータに関する知識や利用経験は望ましいが,特に必 要とはしない。
 積極的な授業態度と,毎回の授業への出席は必須条件である。