ヨーロッパの経済U
(後期,2単位)
毛利 健一
講義概要
イギリス経済の現状に焦点をあわせて解説する。第2次世界大戦以降のイギリス経済の
歩みを跡づけたうえで・ヨーロッパ大陸諸国,アメリカ合衆国,日本の経済発展との国際
比較という視点を堅持しつつ・イギリス経済の現状にみられる特殊牲を解明するように努
力する。純粋に狭義の経済問題だけに話題を限定しないで,社会国家の発展や労働者文化
のあり方にも論及する。入門的性格の講義になることを予定している。
講義計画
(1)基碇的なマクロ経済指標と社会指標の歴史的・国際的比較
(2)経済・社会政策にみられる戦後イギリス的特徴(含・福祉国家の発展)
(3)産業政策・所得政策・雇用政策の発展と挫折
(4)イギリス企業経営構造の特徴的諸側面(本年度は自動車工場をとりあげて解説する)
成績評価の方法
講義柊了後の筆記試験による。
教科書
使用しない。
参考
高橋克嘉『イギリス労使関係の変貌』日本評論社,1987年;戸壕秀夫・他『現代イギリ
スの労使関係』上,東京大学出版会,1987年;A.ギャンブル『イギリス衰退100年史』
都築忠七・小笠原欽幸訳・みすず書房,1987年;法政大学経済研究所編『新保守主義の経
済社会政策−レーガン,サッチャー,中曽根三政権の比較研究−』法政大学出版局,1989
年;毛利健三「サッチャリズムの歴史的文脈−製造業の衰退の問題−」東京大学社会科学
研究所編『現代日本社会 2 国際比較(1)』東京大学出飯会,1991年;毛利健三『イギリ
ス福祉国家の研究−社会保障発達の諸段階−』東京大学出版会,1990年