現代経済論
(通年、4単位)
水川 侑
講義概要
我々−モノを作る人間とモノを利用し消費する人間−と様々な企業とは、ある関係の下に協力し合って様々なモノ(たとえばコメとかパン)及び一定金額の所得を生産し、分配し、消費する経済活動を行っている。この経済活動はいつも問題なく行われているわけではない。
国民が作り出した所得は衣食住、医療保険、娯楽、貯蓄および企業投資などに 支出される。この国民所得がどのような項目に、どの程度の大きさで支出されるか、この事が国の経済・産業構造または貿易・商業構造の変化に影響を及ぼすのである。
現在我が国の経済社会は、サービス時代あるいは情報化社会と呼ばれるが、それに至る過程で製造業が重要な役割を果たし、この製造業の発展は、たとえば貿易構造に大きな変化をもたらした。また、製造企業は海外にその生産部門の一部を移し、そこで生産した製品を輸入するようになっている。
このような事柄に焦点を置いて、下記の順にしたがって、講義を進める。
講義計画
T 学習のための基礎
1.経済問題とは何か。
2.生産と消費、及び資源と所得にはどの
ような関係があるのか。
3.国民所得にはどのような物があるのか。
4.所得はどのように消費されるのか
U 国民経済の大きさ・変化について
1.経済規模と経済成長
2.景気の循環と株価の変動
3.経済構造の変化
4.貿易構造の変化
V 産業の変化について
1.ぺティー・クラークの法則
2.製造業
3.商業
4.サービス業
成績評価の方法
授業中の小テスト、レポート、及び学年末試験(比重はもっとも大きい)で評価する。
教科書
拙著「現代経済入門」世界書院
参考書
新野幸二郎・他著「現代経済の常識」有斐閣
三輪芳郎「現代の産業構造」青木書店
備考