経済学方法論(通年,4単位)
内 田 弘
講義概要
「経済原論IA」、「経済原論UA」では、マルクスの『資本論』を理論の基礎としている。そこで、
この講義では『資本論』の課題・概念・体系をよく理解し、マルクスの経済学批判の方法の独自性
を知るために、マルクスとエンゲルスの知的関係を考慮しながら、『資本論』の形成史をあとづけ
る。
講義計画
前期
1.マルクスとエンゲルスの最初の出会いと二度目の出会い
2.「国民経済学批判大綱」と『経済学・哲学草稿』
3.『聖家族』の共同執筆
4.「フリードリヒ・リスト評注」と「フオイエルバッハ・テーゼ」
5.イギリス視察と『ドイツ・イデオロギー』の共同執筆
6.『ドイツ・イデオロギー』から『哲学の貧困』へ
7.『賃労働と資本』と貿易論
後期
8.エンゲルスの労働時間短縮論とロンドン万国博覧会
9.『経済学批判要綱』とエンゲルスの寄与
10 『経済学批判』とエンゲルスの書評
11.マルクスの経済学批判の維続とエンゲルスの研究
12 『資本論』第1部・初版とエンゲルス
13.エンゲルスによる『資本論』第2部・第3部の編集
14.後期エンゲルス問題
成績評価の方法
学年末試験・リポート・出席率を総合して評価する。
教科書
なし。そのかわりプリントを出席者にのみ配布する。
参考書
T.カーヴァー著『マルクスとエンゲルスの知的関係』(世界書院)。その他講義の進行にあわせ
て、指示する。
受講前提条件
「経済原論IA」の単位取得者のみが履修できる。
関連科目
経済原論IA,経済原論UA,経済思想史,経済学史,近代経済学史,社会思想史,社会科学論。