経済学基礎演習

山中 尚


講義概要
 この「経済学基碇演習」は、経済理論の入門を目的としており、経済学部に入学したば かりの新入生諸君を対象として4月から7月までの3ヶ月間、いわゆる近代経済学のベー スにある考え方を少しでも確かなものにしたいという願いを込めて行われる。本年度は、 GDP(国内総生産)、消費、投資、貯蓄などという経済の集計量を扱う「マクロ経済 学」を学習する。講義形式ではなく、毎回レポート(報告者)を決めて、受講生自身に 教科書の指定された箇所のレジメ(要約)を取り纏めて報告してもらい、これをもとに質 疑応答とディスカッションするゼミナール形式を採用する。



講義計画
1.国民経済計算概念
 1.国民所得の3面等価/フローとストック
 2.名目概念と実質概念/国内概念と国民概念
 3.景気循環とトレンド
2.消費と貯蓄
 1.ケインズ型の消費関数
 2.ライフサイクル仮説と恒常所得仮説
 3.日本の貯蓄率はなぜ高い
3.設備投資と在庫投資
 1.企業の設備投資の決定要因
 2.資本の限界生産性
 3.資本の使用者費用
 4.新古典派の投資理論
 5.在庫投資と在庫の平準化



成績評価の方法
前期末(7月)に筆記テストを行う。



教科書
福田慎一・照山博司『マクロ経済学・入門(有斐閣アルマBASIC)』(有斐閣)



参考書
 吉岡恆明他『最初の経済学』(同文舘)
吉岡恆明・小口登良編『テキストブック現代経済学(改訂版)』(多賀出版)



受講前提条件・備考
主体的かつ積極的に学習する姿勢を大切にし・細やかな数値や数式にこだわることな く、基礎的な経済学の概念やベースとなる考え方を正確に理解するよう努力すること。