国際経済入門ゼミナール(前期,2単位)
松浦 利明
講義概要
入門ゼミナールの趣旨にそって,ゼミ生の積極的な報告,討論を中心に考えている。昨
年はとくにテーマを決めないでゼミを持ったが,今年は「国際食料問題」をテーマにする。
現在,世界は「地食(過剰問題)と飢餓(不足問題)」の二重構造に分かれているが,なぜ
そうなっているのかを最終課題に捉えながら,食料問題を国際的な視点から勉強する。ゼ
ミの狙いは,今後の学生生活を想定して,基礎的な訓練をしておくこと,つまり報告の際
のレジメ(報告要旨)やレポートの書き方,文献の収集(図書館の利用法),報告の仕方,
討論といったことを実体験をしておくことにある。また国際的な視点,経済的な見方にも
ふれる機会をつくることである。教師→学生という一方向的な受信教育を意識して,学生
←→学生,学生←→教師といった多方向の受発進を目指したい。
講義計画
テキストに選んだ「食糧破局」(L.R.ブラウン著,ダイヤモンド社,1996年)を分
担・報告し,それをもとに議論するという形式をとる。
1.地球からの警告
2.食糧予測をめぐる論争
3.急上昇する穀物需要
4.深刻化する農地不足
5.広がる水不足
6.限界に近づく土地生産性
7.飢餓の世界に何が起こるか
8.食糧破局を回避するために
成績評価の方法
出席状況,ゼミナールでの報告・討論,個人レポートによって総合的に評価し,試験は
行なわない。
教科書
上記テキストを使用
参考書
参考書,参考論文についてはゼミナールのなかで指示する。