国際協力論 通年4単位

稲 田 十 一


講義概要
 平成10年度から開講される新しい科目である。講義では,「国際協力」の概念から解き 明かしていく予定であるが、講義の大半はいわゆる経済協力、とりわけ政府の行うOD A(政府開発援助)政策についての説明と分析にあてられる。
 日本は1970年代後半以降・ODAを急速に拡大してきた。それは国益追求の手段である とともに国際責献の手段であり、またそれは経済面だけでなく政治的側面をも有する。従 って、授業ではそれらの多様な側面を総合的に見ていく。また,日本がODA政策を進め ていく上で、あるいは世界各国と関わっていく上で・どういう課題に直面し,それに対し いかなる選択肢があり、どう解決していくべきなのかを考える。


講義計画
予想される個別テーマは次のような項目である.
1.国際協力とは何か?
2,経済協力の歴史的展開
3.経済協力政策の決定と実施過程
4.日本とアジアとの関わり
5.グローバルな政策展開
6.援助と人権・環境・軍備管理
7.移行経済(市場経済化)支漢
8.国際尉発金融機関の役割
9.具体的事例(例えばベトナム・中国等)
10.日本の経済協力政策のあり方


成績評価の方法
 出席点50%・レポート等50%・学期末までに自分の関心を持ったテーマについて関連す る本を読みレポートを書いてもらう。


教科書
特になし


参考書
 参考文献はテーマに応じてそのつど紹介するが・基本文献として次のものをあげておく。
 白鳥正喜rODAフロンティア】大蔵省印刷局,1995年。


受講前提条件
特に前提となる科目はないが・国際関係論・発展途上国経済論,アジアの経済T・U等 は関連するところ大である。