ロシアの経済前期2単位
宮 下 誠一郎
講義概要
ロシアを観察するにはこの国が74年間も社会主義体制のもとにあり,ソ連と呼はれた超
大国の大半を占めていたこと、そして今やその社会主義体制からの離脱過程にあることを
念頭におかなけれはならない。ソ連社会主義の独特な政治・経済・社会システムは,この
国のなかに非常に強固に根を張っでいたからそこから脱出するのはなかなか容易でなく,
呪在のロシアが直面しているさまざまな困鞋な経済間寓の原因の多くはこのことに求めら
れるといってよい。したがってこの講義では今日のロシアの現状と関連させながら,ソ連
型社会主義の特質を歴史的に再検討することが柱のひとつとなる。ロシアはポスト社会主
義の目標を、議会制民主主義の確立,市場経済への転秩,世界経済への統合においている
が、そこへ至る道は決して平坦ではない。ロシア特有の歴史的,社会的経済的条件と今日
の世界経済の背景要因がからみ合っているからである0講義ではこれらの点をよく観察す
るのがもうひとつの柱となる。
講義計画
1.ロシアの地理と歴史
2.ソ蓮社会主義の出貌
3.スターリン・モデル
4.ゴルバチョフのペレストロイカ
5.ソ連倒壊
6.エリツィン改革
7.混乱からの回復
8.市場経済への移行
9.世界経済への統合
10.ロシア経済の可能性
成績評価の方法
前期試験により評価する。
教科書
なし
参考書
その都度指示する