流通経済論通年4単位

徳田 賢二


講義概要
情報化・国際化などの環境変化は経済全体に大きな影響を与えている。その環境変化を受けて・生産と消費を媒介する流通の経済,産業における重要性は増し,流通機構の構造 変化も急ピッチで進んでいる。
 しかしドラッカーが言ったように,流通問題は「経済の暗黒大陸」であり,同時に研究の暗黒大陸でもある。それはきわめて現代的な課題であり,その解決のためにさまざまな 角度からの研究,分析がなされている。
 本講では経済全体に占める流通の位置,構造というマクロの視点から,ミクロの流通産 業の実態・方向性までをカバー,流通経済考察の総合的なフレームを提示していきたい。


講義計画
基礎知識
 1.経済における流通の役割
 2.流通業の日本的特徴
 3.流通業における経営革新
 4.流通業と価格問題
 5.流通業と地域経済
 6.流通政策
ケーススタディ
 1.百貨店
 2.スーパー
 3.コンビニエンスストア
 4.ディスカウントストア
 5.卸問屋
 6.無店舗販売


成績評価の方法
前期試験の成績を最終的な評価とします。(場合によっては併せてレポート課題を課すこともあります。)


教科書
徳田賢二『流通経済入門』(日経文庫)


参考書
『流通現代史』(日本経済新聞),『現代流通の構造・競争・政策』(東洋経済新報社,田村正紀『日本的流通システム』(千倉書房)ほか随時講義中に紹介。


受講前提条件
次の講義の受講が望ましい。経済学科:日本経済論,経済政策,産業構造論,地域経済論,農業経済論など
国際経済学科:日本経済論,経済政策,産業構造論,農業経済論など
1・講義内容を受け身的に聞くだけでなく,そこで得た考え方を自分に関心のある業界,企業に適用するという能動的な姿勢で受講してください。
2・受講生の問題意識を知るためにアンケートをとることがあります。
3.不明な点については積極的に質問をしてください。