東欧の経済 (後期,2単位)

宮 下 誠一郎



講義概要
 東欧諸国とその国民はわれわれ日本人にとって比較的なじみが薄いかもしれない。この 講義が受講者諸君にとり、これらの国々に親近感が持て、もっと理解したいという意欲を 持つきっかけになるものでありたい。東欧諸国は偶々に見れは個性的だが,いずれにも共 通の特質がある。それは、これらの国々が40年にわたってソ連型社会主義体制のもとにあ り、いわゆるソ連ブロックに組み込まれていたこと、その中で「体制内改革」の試みを絶 やさなかったこと、そして1989年に「東欧民主革命」と呼ばれる社会主義脱出の大運動を いっせいに起こし、それに成功したという歴史的に共通な体験である。しかし1989年劇 降のこれらの国々の体制移行一市場経済への転漁と西側世界ないしヨーロッパ経済への統 合一の歩みは一様でない。成功の度合いも異なるし、新たに直面している経済問題の性質 もさまざまである。この講義では東欧諸国の一方ではこうした共通牲と,他方では多様 性・異質性を明確にしながら,現状の把握につとめたい。


講義計画
1.東欧という地域
2.社会主義体制下の東欧
3.改革の模索
4.ゴルバチョフの新政治思考
5.東欧民主革命
6.各国経済事情
 @ ハンガリー
 A チェコとスロバキア
 B ポーランド
 C 旧東ドイツ
7.E打線合間題


成績評価の方法
 後期試験により評価する.


教科書
なし


参考書
その都度指示する