【授業科目】

文化人類学

文化人類学B

地球環境問題

 

 

 

氏  名: 渡部重行

職  名: 教授

生年月日: 1952(昭和27)年4月21日

学  位: 文学修士

最終学歴: 東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得

 

教員資格審査委員会委員

文化人類学

日本民俗学会,日本アフリカ学会

 

社会人類学,人間と環境

 

【これまでの主な研究業績(著書・論文・翻訳)と将来計画】

 約4年の準備期間を経て出版にこぎつけた著書『共生の文化人類学』(学陽書房,1995年)は,環境問題や南北問題など,近代文明が引き起こしている諸問題を,文化人類学の視点から総合的に把握しようと試みたものであったが,生活クラブ生協の全国連合会の書評誌『本の花束』や,アジアに関する情報を積極的に発進している月刊誌『アジア・ウェーブ』などの書評で好意的に取り上げられて版を重ねるなど,確かな手応えを感じている。

 現在は,環境問題の重要性を知識としては知っていても,行動にはなかなか結び付かないという現今の学生の態度から着想を得,以前から関心のあった「知識論」を,もう一度,頭だけの知識と身体的経験的な知識,その間に存在するであろう<習慣的知識>といった,モデルを構築することによって,世界と人間の関係に関する新たな図式を提案する――という課題を自らに課しているところである。

 

【最近5年間の学会報告・論文テーマ】

 上に述べたように,地球環境問題や南北問題を,可能なかぎり広い視野で把握してみようという試みに,まがりなりにもくぎりをつける単著を書き下ろした。その結果,大阪の国立民族学博物館や東京外国語大学アジア・アフリカ研究所などの研究プロジェクトから,著作の内容に関連した発表を依頼され,これを行なった。 

 

【最近の社会的活動(民間・公共団体役員・委員等)】  

 1997年3月15日 調布市「平和講演会」で講演。

 1997年10月21日 世田谷区「プレイリーダー研修会」で講演。

――いずれの場合も,環境や南北問題について,きわめて意識の高い人たちからの依頼だというのがうれし  かった。

【現在までの教育・研究活動の自己評価】

 ほかに書く欄がないため,ここでは教育についてのみ述べます。

 成績評価は決して甘くはない(昨年は,いずれの科目も約半数が落第)にもかかわらず,ここ数年,一般教養の「文化人類学」受講生が1000人を超えるという状態が続いていること,年数回,学生に授業に関する意見や質問を書いてもらっているが,その内容を見ると,いま受けている講義の中で一番面白いという意見が8割方を占めていたり,先輩や友人の勧めで受講を決めたという者がかなりいることなど,教育内容については一定の評価を得ているといって,いいのではないだろうか。