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「ボストン便り」特別編 1998年12月9日


サスケハナ大学便り 
Version 1.0
(1999年7月29日)

以下は7月19日から始まったサスケハナ大学の「Senshu Summer Program(専修大学夏季語学研修)」に関するレポートです。
7月18日日曜日、成田に集合した研修参加学生13人と人事課の高橋さん、そして私はネブラスカに向かうグループと一緒に一路ロサンジェルスへ向けて出発した。8割以上の学生はこれまで海外旅行をしたことがないということで、初めての飛行機の旅に興奮気味であった。ロスに着き初めてのアメリカの青い空と広々とした景観に感嘆の声をあげ続けたのは言うまでもない。サンタモニカなどロスを半日観光して、翌日早朝シカゴ経由でハリスバーグ国際空港に到着した。出迎えていただいたのは、プログラムの実質上の責任者であるミミさん、先生のビル、アマンダ、そして長年専修の学生がお世話になっているサチコさんであった。体は疲れていたが明日から始まる研修に学生たちは緊張と期待の入り混じった表情を見せていた。1時間半ほど車に揺られてようやくサスケハナ大学にたどり着くことができた。広大なキャンパスの中に1,400人ほどしか学生がいないとのことで、その贅沢さにみな驚いていた。歓迎のレセプションの後、各自興奮冷めやらぬ気持ちと時差ぼけによるけだるさの中で寮の最初の夜を迎えた。翌日各自の英語力を見る簡単な面接があり、クラスわけがなされ、いよいよ夏季語学研修が始まった。
語学研修の目的は授業で基礎的なことを学ぶほか、ホームステイや、小旅行などを通じてアメリカの文化歴史に触れ、英語力を高めるとことにある。授業はビルとアマンダがそれぞれ基礎的なアメリカの文化を教えるが、日本とは違って中心は話すことと聞くことである。宿題は毎日出され、やり終えるのに12時近くまでかかることもある。また、初の週末には3時間かけてフィラデルフィアに行き、アメリカの独立に深くかかわっているこの地の重要な史跡や、フィラデルフィア美術館、ロングウッドガーデンなどを見学することができた。また、午後の授業ではネイティブアメリカン、禅の尼さん、商工会議所のビジネスマンなどから話を聞く機会が与えられるなど毎日さまざまなプログラムが用意されている。
2週目に入ると後半を過ごすことになるホームステイの家族との初顔合わせがある。学生は事前に練習しておいた紙を握り締めながら期待と不安の様子であったが、いったんホストファミリーの暖かい歓迎を受けると一様にすぐに溶け込んでいったので、こちらもほっとした。ただ一部に自動車事故やむを無を得ない事情で来れない家族が会ったのは残念であった。
私たち教職員は学生が現地に溶け込むのを見届け、自分たちの仕事が終わったのを確認して帰路に着いた。
この語学研修の目的は先ほど述べたとおりではあるが、私が今回はじめてこうした機会を得て学生を引率してきてみて感じたことはむしろ次のとおりである。一つには、本来4週間では英語力が飛躍的に上がることは期待薄ではあるが、これを機会に一層精進しようとする気持ちが生まれることである。実際、その後一年の長期留学をはたした学生が多い。二つには、アメリカの文化を触れて専修大学とは異なる勉学環境によって大きな刺激を受けることである。宿題を課せられ夜遅くまで勉強するという学生本来の勉強をここではじめて体験することによって、帰国後の勉強の姿勢に変化が出るはずであるし、こうした機会を持たない学生にとってもよい刺激になるであろう。三つ目には、日本では将来の職業選択に関してうとい学生が多いが、ここでは自分がなりたい職業の人を自分で選んでインタビューをするという機会があり、いやが上でも将来のことを考えざるを得ない。考えてみれば英語を学ぶことは本来その国の文化を学ぶことでもあり、このプログラムはそうした機会を短期間の中でできるだけ与えようとしているのである。最後にこのプログラムは14年間も続いてきたという実績があることを付け加えておこう。
(プログラムは8月18日まで続く)
専修大学経済学部 望月宏



クラス写真


Mimi Rice (Senshu Program Director)


授業の様子


アマンダ、英語の先生


ビル、英語の先生


人事課、高橋さん


宮田君(法学部法律学科2年)


安藤君(経済学部経済学科2年)


福田さん(文学部英米文学科3年)


堀内さん(経営学部経営学科3年)


出雲崎君(経済学部国際経済学科3年)


稲田さん(文学部英米文学科3年)


加藤さん(法学部法律学科1年)


川嶋さん(文学部英米文学科3年)


村上君(法学部法律学科2年)


大島さん(文学部英米学科3年)


鈴木君(経済学部国際経済学科3年)


高橋さん(文学部英米文学科3年)


八巻さん(文学部英米学科3年)


アンジェリカ(寮に住み込みのスチューデントヘルパー)

ハンス(学生を手助けするボランテイア)



最初の2週間泊めていただいた大学の寮



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