就職活動の「スタンス」をまずは考える
私が就職活動をする上でまず考えた事は、志望業界・業種というものよりも、大前提となる「スタンス」を決めることでした。その「スタンス」は以下の通りです。
(1)「世の中をひっくり返す」パワー、勢いがあるのか。
(2)人に対して優しさ、幸せを与えることができるのか。
(3)クリエイティブに働けるのか。
(4)好奇心を充たしてくれるのか。
(5)人生楽しめるのか。
という5点をもとに企業研究、会社訪問に取り組んでいました。
あらためてあげてみると贅沢極まりないというか、ありえないであろうスタンスのようにも思える人もいるかもしれないですが、人生の大半は「社会人」として過ごすことになるのだから、とことんこだわりをもって活動をした方がいいのではないだろうかと思います。また同時に「スタンス」つまり「指針」をきちんと決めておくことは、迷ってしまったとき、不安になってしまったときの助けとなってくれるものです。
自己分析とはなんだろうか?
私が就職活動をしていた中で、苦労したのが自己分析であったと思います。「自己分析」という言葉そのものがどんなことをいうのか人によってまちまちであると思います。私の考える自己分析とは以下の通りです。
(1) これまでの半生をまとめること。
(2) 自分自身の考え方つまり話す・書くネタをまとめること。
大まかにこの2点に尽きると思います。当初私は「自己分析」という言葉から、自分自身の「能力」、「性格」ということを具体的にあげていくことだと思っていました。しかしなかなか頭をひねってみてもまず考え付くことは、ありきたりのことでしかありませんでした。それは、例えば、「責任感がある」「論理的思考がある」「誠実である」などといったことです。こういった言葉が必要でないということではなく、重要な事は、「これこれこういったできごとがあって、こういった能力がついたのではないかと思う」ということを話すことであるので、まずは「これまでの半生をまとめること。」が大切だと思いました。自分自身の「考え方=話す・書くネタ」をまとめるということそのものに、「謙虚さ」「誠実さ」といったような、その人らしい性格を訴える唯一の方法であるとともに、よくよく考えると「論理的思考」であったり、「分析能力」といったような「能力」そのものを、「話し」という手段で証明してみせることをする行為につながるので重要であり、自己分析の一つとすることができるのではないかと思います。
就職活動を楽しむためにはどうするか?
辛い、辛いといわれる就職活動を少しでも「楽しい」と思うにはどうするのか?それは自分自身のもっている好奇心の度合い次第であるのではないかと思います。幸い私は、好奇心が強い方なので、振り返ってみれば「楽しんでいた就職活動」であったと思います。普段はなかなか入ることのできない会社内を「就職活動」という名目で「散策・探検」できると思った瞬間から就職活動が楽しくなってくると思います。例えばそれは、業界・業種によってそこで働いている人、またそこの会社にきている同じ学生の差を発見してみたり、いった会社のトイレは必ず入ってみたり、食品業界であれば実際試食・食べ歩いてみたりetc。ある出版社の説明会の中であった言葉を使わせてもらうならば、「強迫観念的好奇心」をもてるのかどうかがポイントであると思います。(注:会社に迷惑になってしまう「好奇心」は間違っています。)
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就職先決定
私が就職先を決定した理由は、最初にもあるとおり、5つのスタンス全てに則していたので「食品業界」に決めました。具体的にその5つのスタンスに則して説明したいのですが、ここでは「就職活動において重要だ」と思われるところに関してのみとします。
(3) 人に対して優しさ、幸せを与えることができるのか。
私は当初この言葉からイメージする業界として、「福祉」関係しかわきませんでした。しかし、実は食品業界においても当てはまるのではないだろかと思いました。ちょっと疲れているとき、大好きなお菓子を食べると「ちょっと幸せ」になりませんか?私自身チョコレートを食べるとそういった気持ちになります。「食」ほど、全世界、全人類共通で語れる話題はなく、同時に、誰でも「幸せ」にすることができるのではないかと思ったので食品業界に決めました。
(3)クリエイティブに働けるのか。
私は当初この言葉からイメージする業界として、「マスコミ」業界しかわきませんでした。しかし、実はこのスタンスは、業界・業種、業務内容に関係なく、どんな場面においても必ずある要素であるのではないだろうかと思いました。たとえば、それは営業職であったとしても、自社の商品のプレゼンテーションや、効率的な販売の仕方を考えるといったことは、「クリエイティブに働く」ということになると思います。「『食』とは芸術である」という言葉もあるように、食品業界では、直接・間接の両面からクリエイティブに働く事のできるフィールドがあるのではないかと思ったので決めました。
なぜこの2点のみあげたかというと、それは、「物事を考える時は、多方向からアプローチをかけて考えてみる」といった鉄則を、私の体験を通じて改めて実感してもらえたらいいなぁと思ったからです。多方向から物事を思考すると、意外な時に、意外なところで答えが発見できることがあると思います。就職活動では、本当にこういったことが多かったです。
最後に
自信という名のエネルギー
最後は主にゼミ生向けになってしまうのですが、望月ゼミで学んだすべてのことは、就職活動で大いに役立ててください。そして、これまで活動してきたことは、「自信」をもち、胸をはって悪いことではないはずですし、胸を張って「ゼミ、頑張ってきました」といえるはずです。三年生は、これから始まる就職活動を、ゼミ活動から得た「自信」という名のエネルギーをもとにやっていってください。
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