Topic96 Ikehara.K
夏休みを通して見えてきた沖縄の問題

 私はこの夏休み、約一ヶ月間地元の沖縄に帰る機会がありました。 そこで東京に住んでいるからこそ改めて沖縄のことについて沖縄にすんでいた頃とは違う視点から沖縄のことを見ることが出来ました。  まず、沖縄では自転車を使う人はほとんどいません。 東京では後ろから自転車のベルを鳴らされてよけるという事が多いと思いますが沖縄では滅多にありません。 主婦の人も短い距離の買い物は歩いていると感じました。 沖縄は車社会であり大きなスーパーには2,3階分の駐車場のスペースがあり夕方になるといつもこのスペースは満員になるほど、ほとんどの人が車をつかって買い物に行きます。 私も高校生の頃自転車を使っていたのですが少々恥ずかしいという気持ちを持っていました。 周りの友達も進んで自転車に乗っている人はいなかったと思います。それほど、沖縄には自転車に乗るという習慣がありません。

 また、沖縄は同じ日本にいながらまるで違う国にいるかのような気分になると思います。 沖縄は気候の変化が激しく、さっきまで真っ青に晴れていたのに急に大雨が降り出すスコールのようなものがたびたびあります。 沖縄にはゆういつモノレールが通っていますが、東京の電車のように静かではなく、沖縄の民謡をさんしんでひいたような音がずっと流れています。 モノレールは空港から通っていまして、利用するほとんどが観光客ですし、沖縄の人は車を使いますので、モノレールは県民の足といううよりも、観光業の一部として使われていると思います。 また、沖縄の国道には道の両側や中央にやしの木のような木やハイビスカスなどの赤い花や黄色い花が植えられています。 また、バスの運転手や県庁の職員はかりゆしウェアという沖縄のアロハシャツのようなシャツを着て仕事をしています。 県や市を通して全体で観光業を盛んにしようと気持ちが感じられます。しかし、そこには多少問題があります。 私は沖縄に帰って、県庁に勤めている親戚の方と話す機会がありました。 沖縄に魅力を感じた内地の若い人や、定年退職した人が沖縄に住むようになって沖縄の人は仕事がなくなってきているんだと話していました。 私も沖縄の人はどこかシャイなところがあり自分をアピールする能力が足りなかったり、電車を使うことがなくもともと時間に対しての意識が低い分、内地(九州から北海道の方)の人と比べると仕事をするという面でどこか劣る面があるのではないかと感じています。 また、その人は定年退職した内地の人が沖縄のトップでまた仕事をすることが少なくないとも言っていました。 現に、沖縄ではいま、新都心という開発中の大きな都市があります。 そこは私が半年振りに帰ってもどんどん変わっている都市で急速に変わってきています。 そこにはほとんど沖縄らしさはなく大きなスーパーやパチンコ屋やカラオケ、免税ショップなどがあり沖縄らしさがほとんど残っていません。 私は沖縄でサークルの友達と旅行をする機械があったのですが、その時に今は少なくなったサトウキビ畑や古い民家を見て周り、沖縄そばを食べ、エイサーという沖縄の踊りを見て、昔の開発されてはいない沖縄を体験することが出来ました。 サークルには東京の友達がほとんどなのですが旅行を通して一番楽しかったのはその時だと言ってくれました。

 どんどん人の手が加わりその中で沖縄らしさというものを出すことが出来るのならそれもいいことだと思いますが、沖縄には古くから伝えられている踊りや料理などの伝統的なものがたくさんあります。その伝統こそが沖縄の一番の魅力だということにも気づきました。 そして、今失われつつあるそれらの伝統をいかに残すかを考えることが沖縄の人として大事になってきており、今東京に住んでいる者として、東京の人たちにどのようにすれば沖縄の魅力を伝えられるのか改めて考えてみようと思ういい機会になりました。