坂口明義の自己紹介

略歴,専攻,所属学会,研究テーマ
■略歴 1982年,横浜国立大学経済学部(佐藤金三郎ゼミ)卒業,
1989年,一橋大学大学院経済学研究科博士課程(高須賀義博ゼミ)単位取得退学,
学術振興会特別研究員(PD),東北学院大学経済学部講師,助教授を経て,
2005年4月より、専修大学経済学部教授。
■専攻 金融論、国際金融論、経済理論。
■所属学会 日本金融学会,信用理論研究学会,進化経済学会,経済理論学会,経済学史学会, 社会思想史学会。
■現在の研究テーマ  現在の研究(present speciality)は大きく3つの領域に分かれる:
 第一は,アグリエッタ/オルレアンらが展開している 主権貨幣論に依拠しながら,貨幣への全体論的アプローチの可能性を探ること。
 第二は,『資本論』のカテゴリー叙述の方法に関して近年のドイツで戦わされている議論 をサーベイし,その評価を行うこと。
 第三は,通貨・金融に関するこれまでの理論研究をベースにして, 現代の通貨制度・金融システムを分析すること。  

業績リスト(著訳書以外は最近10年)
■著書
  • 『現代貨幣論の構造』多賀出版,2001年4月。
  • 『入門社会経済学――資本主義を理解する』ナカニシヤ出版,2004年4月,宇仁宏幸・遠山 弘徳・鍋島直樹との共著。
  • 『貨幣経済学の基礎』ナカニシヤ出版,2008年4月。
  • 『入門社会経済学――資本主義を理解する〔第2版〕』ナカニシヤ出版,2010年1月,宇仁宏幸・遠山 弘徳・鍋島直樹との共著。
■公表論文
  • 「貨幣存立の観念的諸契機――貨幣論の体系化に向けて――」,『東北学院大学論集 (経済学)』第149号,2002年3月。
  • 「貨幣信認と通貨システム――貨幣論の諸概念を体系づける試み――」,『進化経済学会論 集』第6集,2002年3月。
  • 「貨幣・模倣・信認――M.アグリエッタ/A.オルレアン著『貨幣:暴力と信頼の間』の 基本概念について――」,『東北学院大学論集(経済学)』第151・152号,2003年3月。
  • 「『社会制度としての貨幣』論とユーロ――R.ガットマンの所説について――」,『東北学院大学論集(経済学)』第154号,2003年12月。
  • 「レギュラシオン派の貨幣金融論――概念的成果とその課題――」,『季刊経済理論』第42巻第2号,2005年7月。
  • 「貨幣の両義性・主権性と銀行の特殊性」,『環』第27号,2006年11月。
  • 「貨幣と社会の関係および近代貨幣の特殊性について――M.アグリエッタ・A.オルレアン著『主権貨幣』を手がかりと して――」,『専修経済学論集』第45巻第3号,2011年3月。
  • 「資本主義経済システムの垂直的契機と安定性条件――キアスムと価値ヒエラルキー――」, 『専修経済学論集』第49巻第1号,2014年7月。
  • 「貨幣経済アプローチから見た現行資本主義モデルの問題点――『ディーセント・キャピタリズム』論に学ぶ――」, 『専修経済学論集』第50巻第3号,2016年3月。
■口頭報告
  • 「貨幣信認と通貨システム――貨幣論の諸概念を体系づける試み――」,進化経済学会第6回 大阪(千里山)大会,2002年3月29日。
  • 「貨幣と社会の関係および近代貨幣の特殊性について――M.アグリエッタ/A.オルレアン編著『主権貨幣』を 手がかりとして――」,進化経済学会第14回大阪大会,2010年3月27日。
■書評
  • 宇仁宏幸・山田鋭夫・磯谷明徳・植村博恭著『金融危機のレギュラシオン理論:日本経済の課題』 (昭和堂,2011年),『季刊経済理論』第48巻第4号,2012年1月。
  • S.ゲゼル著『自由地と自由貨幣による自然的経済秩序』(相田愼一訳,パル出版,2007 年5月),『季刊経済理論』第45巻第2号,2008年7月。。
■翻訳
  • M.アグリエッタ著『成長に反する金融システム――パフォーマンスと今後の課題――』 新評論,1998年2月。
  • A.オルレアン著「市場は自己攪乱的に機能する――コンベンション理論とインターネット株 ブーム――」,『機』(藤原書店)第116号,2001年6月。
  • A.オルレアン著『金融の権力』藤原書店,2001年6月,清水和巳との共訳,序文・第1章・第2 章を担当。
  • M.アグリエッタ著「フォード主義から年金資本主義へ――勤労者社会は統合失調症に陥ったか ――」,『別冊環H』,2004年12月。
  • J.アダ著『経済のグローバル化とは何か』ナカニシヤ出版,2006年3月,清水耕一との共訳。
  • A.プレシ著「近現代フランスにおける経済発展と銀行組織」,『環』第27号,2006年11月。
  • R.ボワイエ著『金融資本主義の崩壊――市場絶対主義を超えて――』藤原書店、2011年5月、山田鋭夫・ 原田裕治との共監訳、まえがき・第7章・第9章・第10章の訳を担当。
  • J−L.グレオ著「賃金デフレこそ世界経済危機の根本原因――ヨーロッパ保護貿易プロジェクト――」, E.トッド他著『自由貿易という幻想』藤原書店,2011年11月、所収(初出:『環』第45号,2011年4月)。
  • M.アグリエッタ・A.オルレアン編著『貨幣主権論』藤原書店、2012年6月、坂口明義監訳、坂口明義 ・中野佳宏・中原隆幸訳。
  • R.ボワイエ著「アメリカの超パワーと中国の不確実性という二つの制約に直面する日本」,『環』第 52号,2013年1月。
  • A.オルレアン著『価値の帝国――経済学を再生する――』藤原書店,2013年11月。
■その他

「私の思考は,じつは複製,再生でしかない。……私は思想の運動をつくりだしたことなど
一度もなかったのではないか。いつも誰かからあたえられては,
すぐに情熱的にそれに飛びつき,それを明晰にしようとしてきたのである」(L.Wittgenstein)
「僕はオリジナリテは大嫌いだ。僕は出来るだけそれを避けてきた」(J.Cocteau)
「知識と教養はしばしば,自己を掘り下げることよりも,
自己を粉飾することに利用される」(高橋和巳)

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