峯田卒論


アメリカンフットボール選手における目標志向性と競技意欲の構造の関係 

峯田太郎

 本研究の目的は、専修大学体育会アメリカンフットボール部員52名を対象として目標志向性と競技意欲との関わりを比較、検討することであった。研究方法はアメリカンフットボール部員52名を対象とした質問調査であった。調査期間はシーズン開始の2週間前であった。データの分析方法として、目標志向性尺度の得点に基づいて目標プロフィールと呼ばれる類型化を行い、課題志向群、自我志向群、両志向群、無志向群という 4 群について競技意欲の尺度得点との比較を行った。競技意欲は心理的競技能力の下位尺度(忍耐力、闘争心、自己実現意欲、勝利意欲)を用いた。競技意欲尺度の得点を各群で比較したところ、課題志向群が最も適応的であり、無志向群が最も不適応的であることが示された。また、課題志向群は無志向群よりも忍耐力と自己実現意欲、勝利意欲が高く、自我志向群は無志向群よりも忍耐力のみが高いことが示された。
 また、学年、ポジションごとに目標プロフィールの観点からの群分けを行った。課題志向性においては、オフェンスに比べてディフェンスが多い結果となった。自我志向性においても、同様の結果であった。
 また、学年別の競技意欲の下位尺度(忍耐力、闘争心、自己実現意欲、勝利意欲)について平均得点を算出した。下位尺度得点の平均は1年生が最も得点が高く、4年生が最も得点が低い結果となった。