ネットワーク情報学部助教授 松永賢次
ここでは,情報系の学習・研究を大学院でしたい学生(特にNE13)を対象にして書きます。
私は大学院の方は担当でないのでできるのかできないのか(そしてできたとしてもどんな内容なのか)良くわかっていませんが,仮にできるように努力したとして,どんなに早くても11月にならないと文部科学省に認可されません。そんなに遅くなってからでは,万が一,認可されなかったとき,あるいは受験して落ちたときにどうしようもありません。
とりあえずあてにせずに,他大学の大学院を受験して合格することを考えましょう。その上で,ネットワーク情報学部の大学院に興味がある,ということであれば,高津先生,齋藤先生あたりに相談するのが良いかと思います。
大学院というと研究職というイメージがありますが,情報系の特にソフトウェアについては,研究職というポストはほとんどありません。私の同級生たちは,バブルの頃だったせいもあって,大学院修士を出ると,メーカーの研究所勤務が多かったのですが,バブルが崩壊して,みんな稼ぐ部署に移りました。したがって,仕事内容自体に,学部卒と大学院修士卒とで違いはありません。
では何が違うのかというと,勤務できる企業が格段に広がります。専修大学の学部卒では,残念ながら有名な一流企業に新卒で勤めることは難しいのです。大学院に行けば,一流企業へのチャンスは広がります。なお,このことは,情報系ならではの話であって,他の分野では当てはまらないと思われます。
結論から言えば,就職活動はする必要はないと思います。理由をあげると
経営学部時代に私が指導した大学院希望の学生は就職活動はせずに大学院に合格しています。ただし,これは私の考えであって現実には,内定をキープしたまま大学院を受験した学生も,(松永以外の教員が指導する学生には)いました。
私が指導した学生の中には,次のところに合格しています。
ほかの先生が指導した学生には,上記に加えて次のところに進学した実績があります。
大学院の場合は,基本的には研究したいテーマにあった先生がいるのかが重要です。しかし,最近の情報系の大学院はかなり大きいので,たいていはそのような先生がいることが多いのです。そこで,その他の要素である,受験科目,試験時期,学費,キャンパスの位置,などもあわせて考えると良いかと思います。
例えば,慶應義塾大学大学院についてだと次のようになります。
慶應義塾大学大学院の場合,出願がゴールデンウィーク明けなのに,出願書類は4月にならないと手に入りません。出願書類が手に入る前(春休み)に準備が必要です。
電気通信大学なら香山先生,北陸先端科学技術大学院大学なら飯田先生,早稲田大学なら石原先生が出身者なので,相談してみると良いと思います。佐藤先生は,他大学のお知り合いの先生が多いので,他にも志願することができる大学院を紹介してくれるかもしれません。
数学系の科目については佐藤先生がこれまでも指導してくださっています。数人の希望者がいればベターでしょうね。 受験科目に数学系のものがなかったとしても,大学院進学後は必ず必要になります。したがって,進学希望者は佐藤先生に指導を受けておくことは有益なことだと思います。
松永ですと,アルゴリズムとデータ構造,英語,小論文に関しては指導することが可能です。
出願にあたっては,必ず研究計画書の提出が求められます。したがいまして,早期に,卒業制作の指導教員と話をしておく必要があります。
初版:2004年1月4日