「ファジィ測度ショケ積分の計算」利用法
このページは,「ファジィ測度ショケ積分の計算」の利用法を記したものです.
このソフトウエアは,CGIというシステムを利用して,インターネット上で対話的に計算ができます.
このページは,このソフトウエア(ショケ積分)を理解するために作成したものです.
したがって,実際に計算を行うときは,このWebで理解した後,「汎用ファジィ測度ファジィ積分の計算」で計算したほうが便利です.
このWebでできること
- ファジィ測度の入力と単調性のチェック
- ショケ(Choquet,ショッケ)積分値の計算
- ショケ積分の計算表の表示
- ショケ積分値の計算の図解の表示
例題
このマニュアルは,以下の作業員の例で説明します.
3人の作業員甲,乙,丙がおり,
甲単独では毎時3kg,
乙単独では毎時4kg,
丙単独では毎時5kg
生産でき,また,
甲と乙が協力して働くと毎時8kg,
甲と丙が協力して働くと毎時9kg,
乙と丙が協力して働くと毎時10kg,
甲乙丙が協力して働くと毎時15kg
生産できる.
3人が同時に作業をはじめて,
甲はh(甲)時間,
乙はh(乙)時間,
丙はh(丙)時間
作業するものとし,その生産量(ショケ積分値)zを求める.
評価項目数の入力
ここで,評価項目数(入力値の数)を入力します.

- 評価項目数(n)(最大10)
- 評価項目数(入力値の数)の数を入力.ただし,全角文字は不可です.1から10までの整数で指定してください.
例題の場合,甲,乙,丙の3人なので3と記入します.
項目名の入力
各評価項目に名前をつけます.

- 省略する(空白のままにする)と自動的に番号が入ります
- 評価項目名は,20byte以下です
- 漢字などの2バイト文字も使えます
- 例題の場合,それぞれ,「甲」,「乙」,「丙」と入力します.
ファジィ測度の入力
ファジィ測度を入力します.

- 「ファジィ測度の単調性のチェックを行う」のチェックボックス
- ファジィ測度に単調性を仮定します.通常は,オンにしておいてください.
(特に非単調なファジィ測度として計算をする場合のみチェックを外してください.
このチェックを外した場合,図解はできません.)
- ファジィ測度の値の入力欄
-
- {}のファジィ測度の値は,かならず0にしてください.
- 単調なファジィ測度の場合,単調性を保つような値にしてください.
上の図で,(Aのファジィ測度の値をg(A)とすると)
g({}) ≦ g({甲}),
g({}) ≦ g({乙}),
g({}) ≦ g({丙}),
g({甲}) ≦ g({甲,乙}),
g({甲}) ≦ g({甲,丙}),
g({乙}) ≦ g({甲,乙}),
g({乙}) ≦ g({乙,丙}),
g({丙}) ≦ g({甲,丙}),
g({丙}) ≦ g({乙,丙}),
g({甲,乙}) ≦ g({甲,乙,丙})
g({甲,丙}) ≦ g({甲,乙,丙})
g({乙,丙}) ≦ g({甲,乙,丙})
となるようにします.
- 例題の場合,図のように1時間あたりの単独/協力した場合の作業量をかきます.
- 「入力値を入力」をくっりくしたら,「単調性が満たされていません」というエラーメッセージが表示された場合
- 単調性が満たされていません.「戻る(BACK)」ボタンで戻り,単調性を満たすようにファジィ測度の値を変更してください.また非単調なファジィ測度を利用するときは,「ファジィ測度の単調性のチェックを行う」のチェックを外してください.
入力値の入力

入力値
すべての入力値の欄に,半角数字で入力値を入力してください.
図では,甲が10時間,乙が8時間,丙が5時間働いたとして,記入してあります.
表示オプション
- 表形式の計算
- ファジィ積分値の他に,途中の計算の過程を表の形で表示します
- 図解
- ファジィ積分値の他に,計算過程を図の形で表示します
- カラー表示
- 図解の図をカラーで表示するかモノクロ(主に印刷用)で表示するかを指定します.EPSファイルもこの指定に従います
- EPS
- EPSファイル(PSファイル)を出力の有無の指定をします.EPSファイルを利用すれば,きれいな図を得ることができます.カーラーモノクロの指定は,「カラー表示」のチェックボックスに従います.
- ファジィ測度
- ファジィ測度を表示するかしないかのオプションです.
- 入力値
- 入力値を表示するかしないかのオプションです.
ショケ積分値の計算結果
ショケ積分の計算結果とその説明用の図を表示します.

ショケ積分値
ショケ積分値を表示します.例題では,1日の総生産量が107kgになることを示しています.
表形式での計算
表の形で,計算過程を示します.
例題での説明
- 表頭を除いた3行目(丙の行)
- 3人の作業時間の最小値(5時間)分の計算.3人の作業時間の最小値なので,3人で協力して作業することなり,1時間あたり15kg生産できます.この場合のファジィ測度は,g({甲,乙,丙})=15で(ファジィ測度の値の列),5時間なので(下の行との差の列)75kg生産できます(積の列).
- 表頭を除いた2行目(乙の行)
- 丙の作業終了後の甲と乙の作業の計算です.この2人での作業は,乙の作業時間から丙の作業時間を引いた3時間分の計算です(下の行との差の列).甲と乙の協力で,1時間あたり8kg生産できます.この場合のファジィ測度は,g({甲,乙})=8で(ファジィ測度の値の列),3時間なので16kg生産できます(積の列).
- 表頭を除いた1行目(甲の行)
- 乙の作業終了後の甲の単独作業の計算です.この1人での作業は,甲の作業時間から乙の作業時間を引いた2時間分の計算です(下の行との差の列).甲単独で,1時間あたり4kg生産できます.この場合のファジィ測度は,g({甲})=4で(ファジィ測度の値の列),2時間なので8kg生産できます(積の列).
- 合計
- 積の列の和が積分値,総生産量になります.
図解

表形式と同様,甲単独,甲乙協力,甲乙丙協力の場合を図解します.
各矢印で縦と横の長さを指定した長方形が表形式の各行に相当します
(横がファジィ測度の値,縦が下の行との差,面積が積).
それぞれの長方形の面積([]内の値)の和がショケ積分値になります.
関連するファイル
- GNUPLOTのコマンドファイル,ファイル?
- 図を作成するに当って自動生成したGNUPLOTのファイルです.
本システムでは,GNUPLOT 日本語化・機能拡張 (PLUS-enhanced) パッチを利用しています.
若干の修正を行えば,オリジナルのGNUPLOTでも動作すると思います.
- EPSファイル
- EPS形式の画像は,ポストスクリプト形式の画像を扱えるソフトウエアで利用することができます.
その他
- 数値の変更([BACK]ボタン)
- すでに入力したデータを変更するには,ブラウザの[BACK]ボタン([戻る]ボタン)を使って戻り,変更してください.数値をいろいろ変更してみるときは,「汎用ファジィ測度ファジィ積分の計算」を使ってください.
- 途中経過の保存
- 途中経過を保存し,後日再開することは,仕様としては考えていなかったのですが,次のような方法で可能です.
- 途中の画面を「html」形式で保存します.そのとき,拡張子を「html」に変更します.
- 保存したHTML形式のファイルをエディタで一部修正します.CGIで呼び出すプログラムファイルのURLを絶対指定にします.fm03.cgiの部分は,保存するページにより異なります.
修正前:<FORM ACTION="fm03.cgi" METHOD="POST">
修正後:<FORM ACTION="http://163.136.194.65/~takahagi/fuzzyweb/fm03.cgi" METHOD="POST">
(注意:将来,プログラムの仕様を変更したり,URLを変更したりして,保存したファイルが使えなくなることがあります.)
- 再度,利用するときは,そのファイルをブラウザで呼び出します.
この文書に関する問い合わせは,
takahagi@isc.senshu-u.ac.jp
までお願いいたします.
このマニュアルに記載したWebは,http://www.isc.senshu-u.ac.jp/~thc0456/fuzzyweb.htmlから利用できます.
© 2001 高萩栄一郎