森の日記―――書を捨てて森に入ろう
平成22年8月18日
考えてみると、人類は十万年のあいだ、群れの単位で移動に移動を続けながら、森のなかで生活してきた。文明という名で樹を切り倒し、その死体を使って幾何学的な構築物を作り、森から遮断して「快適な生活」をするようになった。しかしまた、それによって切り離されたものもあるのではないか、動物としての人間(原人)のもっていた何かを。マイナスイオンとかフィトンチットといって物質を抽出してみる必要はない。森のなかを散歩すればいいのである。
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