|
森の日記―――書を捨てて森に入ろう
平成22年8月4日
早く眼が覚めたので、少し張り切って、足をのばして砧公園という大公園まで行ってきた。大樹がいっぱいこんもりとしている場所が方々にあって、草原も広がって、その規模はすごいのですが、困ったことが・・・。
というのは、いい風景だなと見ようとすると、そこにはなぜか絶対にベンチはないし、腰を落として見ていようとすると、目の前を犬たちとジョギングシューズと自転車が、ひっきりなしに通り過ぎる。来ているひとみんなが「目的」をもっていて、ぼんやりと樹々を見る雰囲気ではなかったです。
服装にしても、帽子やシューズやタオルの重装備、ぼくのように頭も足も無防備な服装のひとはいなかった。朝に大公園に来るのは、立派な犬たちにしても、服装にしても、高級自転車にしても、それらを見るにつけ、「孤独な」お金持ちたちのようです。
「犬を入れたりジョギングしてはいけない」という看板がある場所が囲ってあっても、犬を連れて入ってくるひとがいると、心が乱されます。規則があることの不条理ですね。なければただの迷惑か無視、あれば「規則に反して平気なひととはどんなひと?」など考えはじめ、というように、せっかく自然を前にして社会のなかに放り返されてしまいます。

|