研究と教育

目次:
  1. 講義の「権威」について
  2. 大学で何を学ぶか
  3. 大学での勉強の勘所
  4. 知識と図書館利用
  5. 教養として経済学を学ぶために
  6. 言葉のモラルについて
  7. 就職の話
  8. キャリア形成と大学教育
  9. 「総合演習T」の教育成果を評価する基準
  10. 「売れないラーメン屋」の話
  11. 高等教育において重視される価値(準備中)
このページについて
■趣旨……大学の内外におけるいろいろな変化に対して, 自分なりに受け止めようとすれば,どうしても自分が今していることの見直しを迫られる。 そしてそのとき,研究と教育両者の関係について 論理的に折り合いをつけておかないと, どちらにおいても身動きがとれなくなってしまう感じがする。そのようなことは、決して 私だけの問題ではないと思う(またはそう願う)。そこで, このページでは私なりの「折り合い」のつけ方を示すことにした。 これもまた研究活動の副産物(HPの趣旨,参照)であると言える。
■「国際人」?……もっともそれだけではない。現在の日本の大学は 「国際化」を謳い、up to date な装いをまとっている。にもかかわらず、 自立した思考を行う個性ある人間(いわゆる「国際人」) を生み出すことを妨げるものが、 なお強固に存在するのではないかと疑われる。そういう危機感も私にはある。
■以下に収められた文章は, 学生向けスピーチの原稿であったり単なる 自分の心覚えであったりする。いずれにも,大学で学ぶべき知識 の性質とは何か、大学で鍛えるべき思考力 とはどういうものか、といったことについての考察が含まれている。 安心して研究に向かうためには,そうした事柄について自己了解が必要だと私は考えている。 今のところ各項目はバラバラな内容だが,そのうち結びつきができてくるだろう。
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「万人に共通に理解されるべき知識が作られていく過程で,どんな ことが人びとの思考で,また行為で起こっているのか,またそれらの思考や行為が,いかに 知識の形成に働くのか,その根底に横たわる人間の頭脳活動とそれに伴う行為とは何なのか といったことが,大学では学生たちに教員たち一人ひとりの経験に基づいて,講義の中で語られ なければならない」「教育は,自分が学び取ったことを伝えるところに目的があるのではなく, 教員たちが自分で実際に行なってきたことを手本として見せられるところにある」(桜井邦朋)